8)札幌駅(北海道)
JR各線は函館本線、千歳線、それに桑園駅から札沼線(学園都市線)が乗り入れ、各線の乗り換えはわかりやすい。ところが、北海道新幹線の札幌駅を新設するにあたり、迷走に迷走を重ね、ようやく「大東案」に決定した。しかし、在来線との乗り換えを考えると現駅に隣接した場合と比べ3倍近い距離を歩くことになると言う。札幌駅で新幹線と在来線の乗り継ぎをする人は多くないので、それほど問題にはならないという考え方もあるようだが、はたして将来に禍根を残さない最適な選択だったのだろうか? 残念なターミナルとならないことを祈るばかりである。
かつての繁栄は今…
9)上野駅(東京都)
かつては東京の北の玄関と呼ばれ活況を呈した上野駅は、東北・上越新幹線の起点が東京駅となりすっかりさびれた感がある。地下深いところにある新幹線の上野駅は、東京駅に比べると閑散としている。
在来線も、上野東京ラインができて通過駅となってしまったので、とりわけ地上ホームはさびれてしまった。夜行列車が発着した13番線も栄光は過去のものとなり、わずかに豪華列車「四季島」が使う13.5番線のみが、列車発着時ににぎわうのみだ。多くのホームが、そのスペースをもてあましぎみで、何とも淋しくなってしまったターミナル駅である。
10)両国駅(東京都)
この駅が東京都内のターミナル駅だったことを若い人は知らないであろう。房総方面へのターミナル駅としてにぎわった両国駅は、1972年7月の総武快速線東京地下駅への乗り入れ開始とともに事実上その役目を終えた。隅田川地下トンネルの出入り口やその急勾配のため両国駅に快速線のホームは設置されず、特急列車は隣の錦糸町駅を代替の停車駅とした。
わずかな優等列車が両国駅発着で残ったものの、次第に本数を減らし、今では臨時列車やサイクリストのための企画列車B.B.Base(サイクルトレイン)の始発駅として気を吐くのみだ。地下鉄大江戸線の両国駅は、中途半端な場所にできて乗り換えも不便で、時代の流れとは言え両国駅の現況をみると「残念」というほかない。
今ではわが世の春を謳歌している東京駅も、遠い将来、リニアのターミナルとして発展する品川駅にとって代わられるかもしれない。未来永劫、繁栄を約束されている駅などないのだ。
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