「テレワーク消極派」の人が最速で追いつくコツ 「いきなり在宅勤務」に戸惑う人に教えたい

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(3)証拠はメールを共有して残す

意思決定や合意の記録など、紙に印刷するほどでもないが、念のため証拠として残しておきたいやりとりは、相手に確認メールを送り、メーラー上でいつでも検索できるようにしておきます。

(4)社内情報は10秒以内に検索できるよう保存する

私の会社では社内情報が10秒以内に見つからない場合、「ルール」「インフラ」「リテラシー」のいずれかを見直すなど、情報管理の品質を高めていこうと努力しています。10秒はあくまで目安ですが、検索ツールを使えばほとんどの情報が瞬時に見つかるので、おおむねそれ以下の時間でアクセスできています。

(5)作業中・検討中は紙の利用もOK

デジタル化を強固に進めすぎると、仕事や人によっては弊害も起こりえます。とくに、発想力や創造力を必要とするクリエーティブな仕事などは、紙特有の自由度がプラスに働く側面もたしかにあります。

そこで、このような作業中にかぎっては紙の利用を認めるようにしています。ペーパーレス化を推進していると、必ず「紙じゃなければダメ」と言う人が出ます。しかし、「最終的な保存はあくまでデジタルで」ということにすれば、たいていは折り合いがつくようになります。

整理したりルールを変えるいい機会と捉える

いずれも小さな工夫ではありますが、逆に言えば、こういった小さなことが徹底・遵守されていないため、多くの企業が途中でペーパーレス化を断念してしまっているのではないかと思います。

イチロー選手の有名な言葉のとおり、「毎日の小さな積み重ねこそが、最も遠くにいける最短の手段」なのです。

『やめるだけで成果が上がる! 仕事のムダとり図鑑』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

せっかくデジタル化を進めても、継続できずリバウンドして、またペーパーフルな環境に逆戻るといった企業も見受けられます。

そういった状況を防ぐため、今後は、必要な資料は入手後速やかにデジタル化する習慣を普段からつけるといいでしょう。書類などを入手した後に時間を空けてしまうと、瞬く間に机上に紙がたまってしまうので、「入手したら間を空けず即デジタル化」を心がけてください。

今回のような有事はあまり起こってほしくないものですが、このような有事やトラブルが起こったときや、会社の引っ越しといったタイミングが、片付けや整理を進めたりルールを変えるチャンスでもあります。

なかなかリモート化が進まない企業の古い体質や、社内にはびこる数々のムダを、この機会に「ちょっとこれは整理しましょうか」「ルールを少し変えましょうか」という自然な流れで少しずつ改革していきましょう。

岡田 充弘 クロネコキューブ(株)代表取締役、カナリア(株)代表取締役

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おかだ みつひろ / Mitsuhiro Okada

兵庫県出身。日本電信電話(現・NTT)、プライスウォーターハウスクーパース、マーサージャパンなどで企業再生や組織変革の実務を経験したのち、映像関連機器メーカーの甲南エレクトロニクス(株)にマネジメントディレクターとして参画。事業再編、ブランド構築、プロセス改革、ワークスタイル改革、オフィス改革など、短期間に多くの改革を実行し、創業以来の最高益を達成。商号をカナリア(株)に変更すると同時に、同社の社長に就任し、無借金化を達成。その後、謎解きイベントの企画会社クロネコキューブ㈱を設立し、代表取締役に就任。著書に『仕事が速い人ほどマウスを使わない! 超速パソコン仕事術』など多数。

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