カゴメとライオンは例年手渡しているお土産を中止し、ライオンは総会後に開催していた懇談会も取りやめる。
ヤマハ発動機は会場に保健師を待機させ、お土産、飲料提供は中止。自社製品の展示や、総会後に実施していたコミュニケーションプラザの視察会も2020年は実施しない。
クックパッドやキヤノン、花王、電通グループ、DICは会場入口での検温を実施し、体温が37.5度以上の株主は入場を制限するとしている。資生堂は、株主が座る座席の間隔を大きくとるなど、各種の対策をこらしている。
東京、大阪の2会場で総会を開催
屋外作業向け工具卸のトラスコ中山は、2019年は3月8日に開催した総会を2020年は3月13日に開催する。見かけ上は1週間後ろ倒したように見えるが、3月の第2金曜日開催という従来のルール通り。新型コロナ問題を理由に後ろ倒したのではない。
同社は開催会場を東京と大阪の2カ所としている唯一の上場会社だ。取締役は2カ所に分かれて出席するが、議長は1年おきに出席会場を変える。2019年は大阪だったので2020年は東京会場に出席する。
総会の進行は通信回線で両会場を結び、議長のいない方の会場の株主は、議事進行状況を会場に設けられたスクリーンで見ることができる。議決権行使や質問、動議はもう1つの会場の議長に伝わるので、どちらの会場にいても議決権行使は可能だ。
同社の2019年12月末時点の株主総数は4万106人。2会場での総会開催ゆえか、リアル総会への出席率は例年7%を超える。基本的には総会への来場・出席を促しているが、今回はさすがに郵送かインターネットによる議決権行使を促した。
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