コロナ治療薬「ぜんそく薬」に期待が高まる根拠

感染症学会理事長「増殖抑える感触あり」

日本感染症学会理事長の舘田一博・東邦大学教授は「日本は持ちこたえている状況だ」と語る(記者撮影)
「爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえている」
3月9日、「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」が発表した見解は日本の状況をそう表現した。一方で、感染が急速に拡大し緊急事態宣言を出された北海道の対策への評価は3月19日頃にまでずれ込むことになった。
専門家会議のメンバーで、日本感染症学会理事長の舘田一博・東邦大学教授に、見解のポイント、そして開発が進む治療薬の可能性について聞いた(インタビューは3月11日に実施)。

持ちこたえているが、引き続き警戒

――3月9日に専門家会議が見解を発表しました。今回の発表のポイントは何ですか?

「これからの1~2週間が瀬戸際だ」という見解を専門家会議が出したのは2月24日。それからちょうど2週間が経ち、これまでの施策の成否を判断する時期に来ていた。だが、今後さらに拡大が続きそうなのかどうかは、まだよく見えていない。もう少しの期間、様子を見ることになった。

日本はイタリアやイラン、韓国のように急激に死亡者数が増えているわけではなく、なんとか持ちこたえている状況だ。ただ注意しなければいけないのは、水面下で見えにくいクラスター(感染者集団)が出てきているんじゃないかということ。それがいつか爆発して感染者が急増してしまう可能性もある。引き続き警戒は続けていかなければいけない。

――見えにくいクラスターとは?

若者は感染をしても症状が出にくいことがわかっている。感染して調子がやや悪くても「きっと風邪だろう」くらいに思って元気に遊び回ってしまい、いろいろなところで感染を広げるリスクがある。北海道では、軽症にもかかわらず感染が見つかった人たちがいた。その人たちの動きをたどっていくと若い人たちのクラスターがあった。そういった人たちが、見えにくいクラスターとして周囲に感染を広げる1つの力になっている。

規模については専門家の中でも意見が割れるところだが、実際にはわかっている感染者の10倍かそれ以上の感染者がいてもおかしくない。感染が広がっている札幌だけではなく東京だって同じことが起きているはずだ。

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