Slackが発展してきた経緯を追いかけると、スモールスタートは最もわかりやすい出発点となる。まず初めに、小さな3人程度の小さなチャンネルからスタートする。これはチームメンバーでも、経営メンバーでもいい。
その3人を含む部署に拡大しチャンネルを立ち上げ、さらに部門に拡大したチャンネルを立ち上げる形で、Slackによってコミュニケーションを行う規模を社内で大きくしていく。こうして、ボトムアップ、あるいはトップダウンであっても、同じ方法論で、Slackによるコミュニケーションを拡大させていくきっかけを作ることができる。
オリジナルの絵文字で「企業らしさ」も出せる
意外に思われるのは、Slackでの絵文字の活用だ。Slackでは投稿に対して返信する形でスレッドを構築でき、議論を束ねることができる。同時に、各書き込みへのリアクションを絵文字やオリジナルのアイコンで答えることができる。例えば目玉の絵文字は「見ました」という意味だし、グリーンのチェックマークは「確認しました」「OK」といった意味合いになる。あるいはオリジナルの絵文字を設定すれば、その企業らしさが出てくる。
また、誰が「目玉」の絵文字をつけたかによって意味合いが変わる。例えば社長が目玉をつけることは、同僚の目玉絵文字に比べて、緊張感が走る。そうした会社の中での機微がSlackに反映されるようになると、Slackによるコミュニケーションが根付き始める。
ワークフローは、Slack上に提携業務を設計することができる機能だ。電話を受けたとき、誰かが訪問してきたとき、あるいは会議室の予約など、決まった書き込みをフォームに入力するだけで実現できるようになる仕組みだ。
これらとすでに社内で使っているシステムやサービスと連携することによって、Slack上で多くの業務が進んでいく。つまり働く人は、Slackの画面から離れることなく、社内の業務をこなせるようになっていく。
4点目が共有チャンネルだ。とくに日本の企業では使用率が高い、自社のSlackに社外の人を招待することができる仕組みだ。社外の人を巻き込むプロジェクトであっても、連絡手段をSlackに統合することができ、前述のワークフロー同様、コミュニケーションをSlackにより多く統合できる。
Slackは導入企業にとって、「仕事のインターフェース」となればなるほど、コミュニケーションや業務が効率化し、Slack上で展開されるようになる。結果、オフィスという場を共有していなくても、日常的なやりとりを継続することができ、簡単な文書作成や、かしこまったメール作成から解放される可能性が高い。それはスマートフォンからのアクセスであっても同様だ。
そのうえで、対面で必要な業務を再定義したり、よりやるべき仕事に取り組む時間を大きく確保できる。こうして働き方の変革が進んでいくことになる。
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