コロナ危機が思わぬ商機?ネット企業の浮沈 イベントや興行中止・延期の余波は広範囲に

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、プロ野球のオープン戦は無観客で開催された(写真:時事)
ライブやイベントなど、興行分野でコロナウイルスによる中止や延期が相次いでいる。Jリーグやプロ野球の開幕が延期になったほか、春の高校野球全国大会は中止になった。関連企業の業績への影響は計り知れない。
一方、注目されるのが動画配信やオンラインの学習向けなど、コロナショック下で利用者数を伸ばしているサービス。リモートワークを推進する企業も増え、今回のコロナウイルスの感染拡大を機会に、日本企業の働き方が一気に変わるかも注目されそうだ。
東洋経済の記者による緊急座談会は3回目。今回はデジタル分野(エンタメ、広告、IT・ネット)の企業動向についてお伝えする。

いつまで自粛要請が続くのか

デスク)ライブやイベントなど、興行のビジネスでは中止や延期が次々決まっているけど、業界各社への影響は大きくなりそう?

記者A)政府から大規模イベントの自粛要請が出て以来、かなり厳しい状況。上場企業でいうと、アミューズとエイベックスの2社が大きな影響を受けている。災害による中止と違い、疫病による中止は損害保険が適用されない場合が多い。

まだ具体的な影響額はわからないけど、チケット収入がなくなるのに加え、グッズ販売の機会損失が計り知れないと思うよ。

有料ネット配信や「投げ銭」といった新しいビジネスも育ってきているけど、全体の収益から見ればまだまだ微々たるもの。とくに音楽業界は、CDやDVDが売れなくなる中で、ライブをはじめとしたリアルイベントで稼ぐ事業モデルに移行してきた。それがダメになると、一気に業績が崩れてしまう。いつまで自粛要請が続くのか、関係者は戦々恐々としている。

B)リアルイベントといえば、電通や博報堂のような広告代理店も顧客企業からプロモーションイベントの運営を委託されていることが多い。こちらもやっぱり自粛要請に基づく中止が相次いでいるから、損害は小さくなさそう。

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