コロナ危機が思わぬ商機?ネット企業の浮沈

イベントや興行中止・延期の余波は広範囲に

デスク)映画館についてはどう?

A)詳細な来館人数は公開されていないけど、シネコンを運営するある企業からは「客足が遠のいている実感がある」という声があがっている。どの会社も状況は同じだろう。実際、小規模な映画館では営業自粛も出始めているね。

大型シネコンは商業施設内に入っているケースも多く、自社の判断だけで一時閉館などを判断できない。ただ、政府が映画館に対しても営業自粛要請を出せば、従わざるをえないだろう。

毎年興行収入で上位に入る「劇場版ドラえもん」が公開延期になったことを嘆く声もあったよ。毎年春休みに合わせて公開されているのに、書き入れ時を逃してしまったね。

五輪の延期や中止なら電通に大打撃

デスク)広告業界にも影響はありそう?

B)航空会社や旅行会社など、今まさに需要が急減している企業の広告出稿には影響が出始めている。キャンペーン内容の差し替えや出稿中止、ACジャパンの広告への切り替えが発生しているようだ。

まだ顕在化していないけど、消費財や家電などメーカーの商品生産や供給に遅れが出ることで、それに連動して広告出稿が減ってくる可能性もある。そして、東京五輪が延期や中止になれば、スポンサー関連を仕切っている電通は収入が大きく減るだろう。

デスク)エンタメや広告業界に暗雲が立ちこめる一方で、IT・ネット業界を広く見ると、コロナ対応でサービスの認知度や利用者数を伸ばせそうなケースもあるね。

A)冒頭に話したエンタメの関連でいくと、余暇を自宅で過ごす人が増えたことで、ネットフリックスやアマゾンプライムビデオといった動画配信サービスへの需要は高まっている。Huluや衛星放送のスカパーは期間限定でサービスの無料開放も行っている。

これを機に使ってもらって、後になって有料会員としてお金を払ってもらえるようになれば儲けものといえるね。

B)ユーチューブもかなり需要が伸びていそうだよ。グーグルのサンダー・ピチャイCEOは「ユーチューブで一般公開しているライブ配信の視聴が増えている。その需要に応えるためにリソースも増やしている」と同社の公式ブログで言及した。利用者の増大に耐えうるネットワークを構築するなど、インフラ面を増強しているということのようだ。

C)LINEが提供するライブ配信サービスのLINE LIVEもコロナ対応に大忙しのようだけど、こちらはインフラ面というより、オンラインでのイベント開催を考える企業やアーティスト向けの運営・集客サポートを手厚くしている。

これは善意でやっているんだろうけど、無観客イベントをライブ配信で盛り上げたいというニーズは広がっているから、新しい顧客の開発につながる。

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