電通とフジ・メディアHDを分析する

広告業界は、どれだけ好景気の影響を受けたのか?

 アベノミクスが本格的にスタートしてから、ちょうど1年が経過しました。この間、国内の景気は、企業業績に関しては比較的順調に回復してきたと言えます。
そこで私が気になったのは、景気の上げ下げに敏感に反応すると言われる広告業が、この1年でどれだけ好影響を受けたか、ということです。今回は、広告大手の電通と、メディア大手のフジ・メディア・ホールディングス(以下、フジHD)の決算内容を分析してみたいと思います。
広告の代表格である、電通とフジ。アベノミクスでどの程度恩恵を受けたのか。(写真はフジHD本社、撮影:尾形文繁)

景気に敏感に反応する広告業

広告業は、景気の動向に敏感に反応する業種です。景気が悪くなると、企業は速やかに「3K」と呼ばれる広告費・交通費・交際費を削減しますから、広告業はすぐに落ち込んでしまうのです。逆に、景気がよくなってきて企業業績が改善してくると、早い段階で広告の予算が増え始めます。

したがって広告業は、経済の動きに伴って落ち込みが早い一方で、回復するのも早いというわけです。右の表は、ここ数年の広告扱い高の前年比と名目GDPの動きです。

広告業のマクロ指標である「広告扱い高」は、名目GDPとほぼ連動するという特徴があります。「広告扱い高」とは、広告代理店大手2社である電通と博報堂の広告取扱金額を示したもので、日本の総広告費約6兆円(2013年)のうち4分の1程度を占めていると言われています。

次ページ電通から見ていこう
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 若者のための経済学
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
レヴォーグ1強に見た和製ワゴンの残念な衰退
レヴォーグ1強に見た和製ワゴンの残念な衰退
ウーバーイーツ配達員の過酷
ウーバーイーツ配達員の過酷
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
ホンダ「インテグラ」復活が日本で話題になる訳
ホンダ「インテグラ」復活が日本で話題になる訳
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
空き家にさせない!<br>実家のしまい方

少子高齢化や核家族化、過疎化で今や7戸に1戸が空き家に。放置された実家はもはや相続したくない迷惑資産。売るか、貸すか、それとも活用するか。実家の片付けから空き家の再生まで幅広く取り上げ、対策例をご紹介します。

東洋経済education×ICT