休校中に子供が陥りがちな自宅勉強の落とし穴 小学生がやってはいけない勉強法ワースト5

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こんな高度な勉強、ちゃんとやれるのは学年で常時上位5%に入れる生徒ぐらいでしょう。つまり、95%強の生徒は、要点がどこかわからず、要点整理も要点の再配置もできず、ただの教科書丸写しをすることになります。

さらにいけないのは、この勉強では”がんばった風なきれいなノート”ができ上がってしまうところです。多くの子はこれで、さらに勘違いします。

「ノートにまとめることを通して、頭の中に勉強内容を入れることが目的」なのに、いつのまにか、「きれいなノートを完成させることが目的」にすりかわってしまうからです。

また、この勉強法はとにかく時間がかかります。さほど勉強時間を確保していない子がまとめ勉強に取り組むと、ただでさえ少ない勉強時間のため、問題演習にほとんど時間が割けず、テスト結果がかなり悲惨なものになります。誰が何といおうと、この勉強はやめておきましょう。

「見て覚える勉強」と「問題を解く勉強」は必ずセット

取り組んではいけない2.調べて埋める勉強

教科書を横に置き、問題集の1問1問を調べてすべて埋めていくという方法をとっている生徒がいます。この作業の最中には、脳がほぼ動いていません。ただの「教科書答え探しゲーム」「穴埋め語句探しゲーム」になってしまっています。

この勉強(風)をした子に、すぐにその問題集を再度やらせてみても、全然できません。わからない問題を調べるのと、すべての問題を調べて埋めるのは、まったく別の作業です。 

この勉強をするお子さんを見たならば、手をつかんで止め、「覚えるなら覚える。解くなら解く。混ぜない!」と伝えてあげてください。「覚える勉強」と「解く勉強」は混ぜてはいけません。危険です。

取り組んではいけない3.ながめ勉強

ここで言う「ながめ勉強」というのは、教科書を読み続けるだけの勉強法です。勉強時にペンを握らずに「見る」だけで、テスト本番を迎えてしまうのです。

この勉強法では、覚えるべき内容が頭の中に入ったのかどうか、本人も含めて誰にも判断ができません。ながめて覚えるだけですべてが解決するならば、世の中に問題集もノートも存在しないでしょう。解決しないから存在するのです。理解の浅いところは実際に書いて問題を解いてみないと、炙り出てきません。

「見て覚える勉強」と「問題を解く勉強」は必ずセットにしてください。

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