レオパレス、臨時株主総会で何が語られたのか レノの方針にアパートオーナー株主が激怒

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臨時株主総会には、会社側が推薦する社外取締役2人の選任と、レノらの提案する大村氏の選任の2議案がかけられた。

会社側によれば、参加した株主は269人。12人から質問が出た。質疑では、賃貸アパートのオーナーを経営陣に選ぶよう求める声や、臨時株主総会を招集した理由の確認、賃貸事業で入居者の募集を積極化するこの時期に総会を開催することを非難するオーナー株主の意見などがあがった。

株主はレノらに対して不信を抱いている。ある株主が「解体型買収の意図があるのか」と問いただすと、レノ側の大村氏は「解体という言葉を使ったことは一切ない。提案したのは『事業譲渡をしてはどうか』ということ。事業譲渡して、信頼力のある会社の力を借りて(事業を)やっていくのが一番望ましいのではないか。あらゆる可能性の中で、企業価値の最大化を考えるべき」と説明した。

株主の多くはレオパレスを叱咤激励

別のオーナー株主が「売上高の90%を占める賃貸事業を譲渡すると、アパートのオーナーはどういう立場になるのか、メリットがあるのか」と質問すると、議長である宮尾文也社長が「株主提案はアパートオーナーのことに触れていない。提案者の考えの1つであり、総会の質疑には相応しくない」と説明。「事業譲渡がステークホルダーの利益になるかどうかは経営陣で考える。こうしたことを株主に問うのは適切ではない」として、大村氏に回答をさせない場面もあった。

臨時株主総会は午前10時に開始。会社側の提案する社外取締役2人の選任を可決し、株主提案を否決して幕を閉じた。

総会で質問した12人の株主のうち、レオパレスでアパートを建てて、運営を委ねていると明言するオーナーの株主が4人、言葉の端々にレオパレスのアパートオーナーであることを感じさせる株主がほかにも数人いた。「半数以上がオーナーだったのではないか」(総会の出席者)。

こうしたオーナー株主からは「1日も早く信頼回復に向かうように」や「株主提案には既存とした態度で臨むべきだ」など、レオパレスを擁護し、叱咤激励する質問が目立った。

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