レオパレス、法令違反で「損失430億円」の泥沼

新たな違反発覚、問われるのは自浄作用

レオパレス21の深山英世社長は「全容が解明しているわけではない」と述べた(記者撮影)

「居住者様、オーナー様、取引先、株主様の皆様にご心配とご迷惑をおかけしているところを、さらなるご迷惑とご心配をおかけすることとなりました。心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません」

レオパレス21の深山英世(みやま えいせい)社長は会見の冒頭、そう言って頭を下げた。

同社は2月7日、自社の施工物件のうち、1324棟で新たな建築基準法の違反の疑いが見つかったと発表した。レオパレスが抱えている問題は複雑だ。まずは2018年4月に公表した、屋根裏に界壁(かいへき)がなかった問題。界壁とはアパートの住戸間を仕切る壁のことで、火事の際の延焼を抑える準耐火構造・防音性能を満たし、天井裏や屋根裏(小屋裏)に達していなければならない。

3つの建築基準法違反

だが「2名のオーナー様の指摘によって」、界壁が小屋裏に達していないという、建築基準法の違反事例が発覚。レオパレスは補修工事に追い込まれた。

レオパレスによれば、同社が創業から現在に至るまでに施工した物件数は3万9085棟。そのうち、優先的に調査を行うとしているのは1993~2001年に販売した8つの物件シリーズ、計1万5283棟。約9割の調査を終えた1月28日時点で、界壁がない、あるいは一部不備があるものは1万0613棟に達している。

この8シリーズでは、そもそもベースとなる設計図書や施工マニュアルなど最初から図面にミスがあり、個別の建物にもそのミスが反映された格好だ。そして、8シリーズ以外のベースとなる図面を点検した結果、同じように最初からミスがあったと発覚したのが今回の3つの建築基準法違反だ。

①壁内の断熱材で、遮音性能を満たしていないものを使った(最大771棟)
②外壁が、認定されたものとは別の仕様になっていた(同925棟)
③3階建ての天井の部材の量が、耐火基準を満たしていない(同641棟)

①は防音の問題だが、②と③は準耐火構造に関わるため、深刻度が高い。ただし、レオパレスの説明によれば、②の外壁の仕様については、当時自社で行った耐火性能試験では基準を満たしていたことから、認定がとれないか検討するという。

次ページ最も深刻なのは天井の耐火基準不足
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