トランプが民主党候補を全く怖がってない理由 ブティジェッジ候補が撤退した知られざる真相

✎ 1〜 ✎ 60 ✎ 61 ✎ 62 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今回、下院多数の民主党が巻き起こした弾劾騒動は、皮肉にも「逆ねじ」となって、今年11月の上院下院議員選挙には、民主党に不利となって跳ね返ってくる。その可能性はますます強まってくる。

今後、大統領選でも、議員選挙でも、各候補たちの争いは、ますます激しくなることは間違いない。そうした中で注目されるのは、やはり修羅場に強いトランプ大統領の激しい弁舌や巧みな交渉術であろう。

トランプ大統領自身は、つねに元気いっぱいで変わりない。日本の人々は、全米のメディアにこっぴどく批判されながら、よく体力と気力が持ちこたえられるものだと思うかもしれないが、そこがトランプ大統領の真骨頂なのである。

トランプは訴訟の勘が鋭い

トランプ大統領は、アメリカという訴訟社会の中で、ビジネス人として訴訟の嵐を何度もくぐり抜けてきた実績を持つ。法律家でないが、訴訟の勘は鋭い。だからこそ、法律論戦でも自信満々で「反トランプ」メディアと渡り合う。さらに、ビジネス人として豊富な実績のほかに、高視聴率を誇ったテレビの「メディア人」としてのキャリアも合わせ持つ。メディアのプロフェッショナルとして、メディア批判はお手の物だ。

アメリカのメディア界は、激しい批判の応酬が当たり前の世界である。メディア関係者による、まるで怒鳴り合いのような猛烈な仕事ぶりを目の当たりにしてきた筆者の長年の経験からすると、トランプ大統領のツイートは、メディア関係者の怒鳴り合い合戦を彷彿とさせる。

これからもトランプ大統領の痛烈なツイートは、「反トランプ」メディアに向かって連発されることだろう。その怒鳴り合いに、前述のダーショウィッツ名誉教授のような解説が加わると、トランプ大統領のメディア人としての評価が、アメリカ選挙民の間でも見直されてくる。その見直し効果はすでに広がりつつあるのではないか。

湯浅 卓 米国弁護士

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ゆあさ たかし / Takashi Yuasa

米国弁護士(ニューヨーク州、ワシントンD.C.)の資格を持つ。東大法学部卒業後、UCLA、コロンビア、ハーバードの各ロースクールに学ぶ。ロックフェラーセンターの三菱地所への売却案件(1989年)では、ロックフェラーグループのアドバイザーの中軸として活躍した。映画評論家、学術分野での寄付普及などでも活躍。桃山学院大学客員教授。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事