配偶関係別の死因を45~64歳の年齢層で見てみると、有配偶男性と独身男性(未婚・離別)とがまったく正反対の傾向であることがわかります。有配偶男性の死因は、主に白血病を含むがんであるのに対して、独身男性は「糖尿病」「高血圧性疾患」「心疾患」など、主に生活習慣に起因する病気です。これは、独身男性が、外食やコンビニ弁当などによる高炭水化物・高脂肪の食生活や運動不足などに陥りやすいからと考えられます。
かといって、有配偶男性全員が独身男性より普段の食生活や運動などに気を使っているというわけでもないでしょう。有配偶男性は妻によってそこの部分をサポートしてもらえているだけの違いかもしれません。なぜなら、未婚男性と離別男性がほぼ同じ傾向だからです。
有配偶のがんの割合が多い理由は不明
むしろ、独身に比べて、どうして有配偶だけが45歳以上の働き盛り年代で、がんでの死亡が多いのかという点も気になるところです。まさか、有配偶環境下にあるほうががんになりやすいということはないでしょうが、それについては専門外なので言及を控えます。
この傾向は女性でも同じですが、より対称性が顕著なのは男性のほうです。男性と違い、女性では、有配偶女性のほうが未婚・離別女性よりも早死にする傾向がありましたが、死因から見た限りでは、その要因とみられるような特徴は見当たりませんでした。
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