では、それぞれの主な死因はなんでしょうか?
同じく2018年の人口動態調査から、代表的な死因を抽出して、男女配偶関係別に見てみましょう。
ご覧のとおり、総数では男女とも悪性新生物(いゆわるがん)による死亡が圧倒的に多いのですが、男女および配偶関係別に見ると違いがあります。
有配偶はがんによる死亡が最も多い
まず、男性ですが、有配偶ではがんによる死亡は最も多く36%であるのに対し、未婚や離別男性のがんでの死亡率は低いようです。その代わり、未婚も離別も自殺での死亡割合が高く、未婚で7%、離別で4%となっています。
しかし、これは、全年齢を対象としていますので、未婚の自殺割合が高くなってしまうのは、15~44歳までの男性の死因の第1位が自殺であるためで(2018年人口動態調査より)、決して「未婚だから自殺が多い」ということではありません。
後ほど出てくるグラフにありますが、45~64歳での自殺構成比は未婚より有配偶のほうが多く、さらに離別のほうが圧倒的に多いのです。離別男性の自殺が多い点については、以前『「離婚した男性」の自殺はなぜこんなに多いのか』という記事に考察を書いていますので、ご参照ください。
女性に関しても、男性同様、有配偶はがんによる死亡が多く4割近くを占めます。が、男性と明らかに違うのは「老衰」まで健康で長生きする率が高いことです。未婚で10%、離別でも8%、死別に至っては16%が老衰です。
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