新型コロナで「iPhone生産に大打撃」苦難の現場 中国の工場は人手不足でフル稼働は4~5月か

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これからの数週間で製造業が正常化するかどうかはまだ不確定だ。財新記者は多くのアナリストを取材した。そのうち楽観派は、湖北省以外の地域では、2月末に操業再開率は8割以上に達するだろうと予測している。悲観派は、3月末になってやっと8割以上に達し、フル稼働は4月か5月ごろだろうと見る。

操業再開にまず必要なのは人だ。各地に分散している従業員をもう一度集めなければならない。復帰を促すため、ホンハイの鄭州工場は予定通りに復帰した従業員に3000元(5万円弱)の手当を出すことにした。

復帰ボーナスの金額で競い合う大手2社

だが、この施策も特別な魅力があるとはいえない。

仁宝電脳(コンパル・エレクトロニクス)の重慶工場が打ち出した施策は、段階的に約4500元(7万円強)のボーナスを出すというものだ。さらに、春節前に離職した従業員が復帰した場合、勤続年数を離職前から継続して計算するという。

そこでホンハイの鄭州工場はすぐに、職場復帰のボーナスを5250元(8万円強)に増額した。

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「どちらも世界的なEMS工場だ。品質の差も大きくない。すばやく人手を集め、オーダーをよりうまくさばける企業が、顧客から引き続き注文を勝ち取ることができる」。あるEMS工場の関係者はそう語る。

人を奪い合って操業再開することは、このフェーズにおいてまた別の意義を持つのだ。


※敬称略、『財新週刊』2020年2月24日発売号より抄訳

武漢で取材を続ける『財新週刊』の長編リポート全8回を週刊東洋経済プラスで公開中です。

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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