週刊東洋経済 最新号を読む(5/23号)
東洋経済オンラインとは
ライフ #東京「夢見る女子」の生態

東京で夢追うシナリオライター女子の転々生活 いいかげんな訳じゃないけど引っ越しの達人に

10分で読める
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

宇都宮の家にもなかなか帰れず、恋人との関係は徐々に冷え込んでいきました。「いよいよ、また引っ越さないといけないんですよね」とつぶやきました。

「東京で夢を追うのって難しいですよね。でも、東京でないと追えない夢が多すぎる気がします」 

「東京でないと追えない夢が多すぎる気がする」(撮影:川本 史織)

それでもナナイさんが今いちばんやりたいのは、ゲームやアニメのシナリオライターです。

「実は、急に東京で転職が決まったんです」

転職先は、ゲームなどのサブカルコンテンツを扱う商品開発の部門だといいます。

「正直不安しかない」

「今まで、流しの傭兵のようにフリーランスを続けてきたので、ひとつの場所にとどまるということができるのか、正直不安しかないです」

引っ越しはまだ金銭的にもできる状況になく、猫のアンチョビと身ひとつで元彼の家に転がり込みました。

猫のアンチョビと趣味のコレクションのひとつ(撮影:川本 史織)

「引っ越すごとに部屋を作り直すのが大変なので、もう今度こそ最後にならないかな」

「ただ、いつかはシナリオライターとして印税生活がしたいですねえ……」

ご両親はナナイさんが23歳のときに離婚しました。

右脚の手術をする直前に、仕事でベトナム出張に行ったはずの父親が、実は愛人とハワイで旅行していたのが発覚して、母親がついに愛想をつかしたそうです。 

父親は現在行方不明。親戚筋いわくどこかで生きてはいるようです。母親との連絡は絶っています。

「私は母親が苦手なので……。まあわかりますよ。父親があれだからヒステリックになっちゃうのはわかるけど、でも全然連絡はとってない。一緒にいると禿げる。母親と会ってるだけでストレスで10円ハゲができるんですよ。電話番号も住所も知らないし、教えてない。不義理かなとも思うけど、自分の身の安全を考えてそうしてます」

文章に支えられて、文章を書きながらもう一度東京で暮らそうとしているナナイさんの人生。これからは自分のために生きてほしいと心から思いました。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象