新型肺炎が日系車メーカーに与える2つの懸念

数多くの自動車関連企業が集まる武漢市

中国で生産、販売するホンダのシビック(筆者撮影)

世界保健機関(WHO)は1月30日、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス(新型肺炎)について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言した。

新型肺炎による感染は中国全土に拡大し、中国以外にも感染が広がり始めている。中国政府による春節休業の延長の指示を受け、多くの地方政府は地元の企業の早期操業を禁止する方針を打ち出した。日系自動車産業が集積する湖北省は事実上「地域封鎖」されている。

中国経済が減速する中、消費マインドの悪化により、昨年の中国の新車市場は2年連続でマイナス成長となった。新型肺炎の感染拡大は、今年の中国の新車市場に冷水をかけており、日系自動車関連企業への影響も懸念されている。

5800万人規模の地域封鎖が打撃

2020年2月3日昼時点、中国本土の患者が1万7000人超、2003年に流行した新型肺炎、「SARS」の患者数を大きく上回った。

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中国の春節休暇(1月24~30日)が始まり、帰省者や旅行者の移動による感染拡大を防ごうとするため、1月23日より武漢市のバス、地下鉄の運行が停止され、空港、鉄道駅、高速道路も閉鎖され、1000万人規模都市をまるごと隔離する前代未聞の状況となっている。1月27日には武漢市を含む湖北省16都市(人口約5800万人)が路線・長距離バスの運休や鉄道駅が封鎖され、人の移動も制限された。

一方、「都市を封鎖する前にすでに500万人の人口が武漢を出て、現在市内に残っているのは900万人だ」と周先旺武漢市長は1月26日に記者会見で語った。この発言からすでに多くの感染者が中国全土へ出ていることが懸念され、国家鉄路集団が500便以上の列車の運行を一時停止し、中国では全国規模で移動制限が強化されている。北京市や上海市など複数の都市は公共交通機関の一部区間で運行を停止し、市と各省をまたぐ車両移動に規制をかけている。

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