次にスクーのプラットフォームを生かした広告ビジネス。そしてオープン化による法人課金だ。オープン化により第三者がスクーを通して番組を提供できるようになる。ここが収益を伸ばす可能性を秘めている。
「B2Bのセミナーは日本全国で1日4000回開催されており、そこをオンライン化するニーズがあると考えています。法人アカウントが月に一定の本数以上の番組を提供する際に、月額課金で収益を上げることも考えています」
オープン化に関しては徐々に進めていくようだが、将来的には審査などをあまり必要としないCGM的な方向に広がる可能性もありそうだ。
ニコニコ動画をベンチマーク
スクーのようなサービスは海外ではMOOCs(Massively Open Online Courses:大規模オンライン講義)と呼ばれ、UdemyやUdacityというサービスが注目を集めている。以前、東洋経済オンラインでも「MOOC革命で日本の大学は半数が消滅する!」という記事で海外のMOOCs事情を詳しく伝えている。
国内ではドコモが大学の授業をMOOCs化した「gacco」を2014年4月にサービスインすることを発表している。MOOCs銘柄としてみることができるスクーだが、いちばんベンチマークしているのはニコニコ動画だという。
「ニコニコ動画には『双方向性コミュニケーション』と『ロングテールコンテンツ』の2つの価値があると考えています。さらに会員化により大きなプラットフォームを築いている点も魅力です」
動画といえば数年前にUSTREAMが上陸した際に騒がれたが、最近はさほど耳にしない。USTREAMは会員にならずとも視聴できるがゆえに、事業資産となる会員をあまり持っていない。ニコニコ動画のように4000万人という一定規模の会員数を持つと、プラットフォームとして、ニコニコ動画を通して認知を上げることが可能になる。この差は大きいのではないだろうか。
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