外国人の疑問!なぜ「桜見」でなく「花見」なのか

「日本語にほれ込んだ」アメリカ人の大疑問

ただ……日本語は奥深い。日本や日本語を学べば学ぶほど、私はわからない言葉、知らない表現、文化の違いが生む誤解に出合うことになった。

「~しにくい」「~しづらい」は違う?
「なおざり」「おざなり」はどう使い分ける?
「事実」「真実」って、同じじゃないの?
■どうして「桜見」と言わずに「花見」なの?

学べば学ぶほど、日本が大好きになればなるほど、私を悩ませる日本語の繊細さ、多様性、不思議さ……。もう、どうしたらいいの!? そんなとき出会ったのが、元NHKアナウンサーの宮本隆治さんだった。私はすぐさま宮本さんを質問攻めにし、その日から日本語と日本の奥深さにどっぷりつかった夢のような日々が始まった。

宮本さんに聞いてみた

(イラスト:なとみみわ)

アン:宮本さん、日本では何かと「花見」が話題だね。でも、見る花は桜と決まっているのに、なんで「桜見」じゃなくて「花見」と言うの?

宮本:日本の花見の歴史は古く、奈良時代から始まっています。その時代の「花見」は、桜ではなく梅だったと言われています。梅は唐(現在の中国)から輸入されたもので、貴族が愛でるものだったと考えられています。

アン:梅は貴族が見ていた花だったのか!

宮本:そうです。奈良時代に「花」と言うと「梅」のこと。そして「花見」は、貴族が梅を愛でる会のことでした。しかし、その後、梅と桜が入れ替わっていきます。奈良時代の「万葉集」には、梅を詠んだ句が100首前後もあるのに対し、桜を詠んだ句は40前後だったのですが、平安時代の「古今和歌集」では桜のほうが多くなっていきます。さらに、桜を「花」という言葉で表現するようになっていきました。

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