ノブコブ徳井「副業で稼ぐ芸人が激増した理由」 僕らの人生はダウンタウンに変えられた

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“面白い”の定義が広がったことで、かつてはサブいと言われていたことが、そうとは認識されなくなってきた。芸人たちが、本質的なパーソナリティーに付随するやりたいことを表現できる時代に変わったといえるかもしれない。

「コント番組って、その時代の“面白いこと”を映し出す鏡みたいなところがあるじゃないですか。コント番組がなくなったことで、面白いを測るわかりやすい時代の物差しがなくなったんじゃないですかね。共通言語としての“面白い”の定義がなくなっていったというか。その過渡期と、俺たち氷河期世代の『何かしないと』という気持ちが重なったことで、結果的に副業的な表現をする人が増えたんじゃないのかなと」

自分が「面白そう」と思ったことをやればいい

面白いではなく、面白味が求められている――徳井健太は、悟りの末に、今の時代をこう評する。

「やりたいことをやってもいいんだから、結果的に副業的なことをする芸人は増えるでしょうね。でも、さっき言ったように、その人のパーソナリティーが表面化しただけ。面白そうとか、興味があるからやってみるくらいのほうがいいのかもしれない。バラエティーにしても、俺が大好きな千鳥さんの番組って、基本的にあの2人がやりたいことしかやってない(笑)。

俺の子どもはYouTubeが大好きだから一緒に見るんですけど、やっぱり自分たちが面白そうと思ったことにトライしている番組が多い。『キングオブコント』で、にゃんこスターが準優勝になる時代ですからね、面白いだけを追い求めても疲れるだけだと思います」

面白いは大事かもしれない、でも、注目すべき観点は「面白そうなこと」。芸人の副業、いや、広義になった“面白い”へのアプローチは、この言葉がキーワードになりそうだ。

「今までだったらナシだったことが、アリになっているわけだから、張り詰めて『面白いとは何か?』なんて考えなくていい。後輩には、『尖らなくていい』とアドバイスをおくりたいですよ、ホント。自分が面白そうと思ったことをやってみたほうが、案外、結果を出すかもしれないですからね。一方で、そういう時代感の中で、芸人が面白いと再び向き合ったとき、どんな笑いが生まれるのか……楽しみですよね」

我妻 弘崇 フリーライター

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あづま ひろたか / Hirotaka Aduma

1980年北海道帯広市生まれ。東京都目黒区で育つ。日本大学文理学部国文学科在学中に、東京NSC5期生として芸人活動を開始する。2年間の芸人活動ののち大学を中退し、いくつかの編集プロダクションを経てフリーライターとなる。現在は、雑誌・WEB媒体等で幅広い執筆活動を展開している。著書に『お金のミライは僕たちが決める』『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ』(ともに星海社)など。

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