日本が「失われた20年」から脱却する3つの理由

人件費、GDP、外国人保有比率から見えること

東洋経済新報社の記者・編集者が、SBI証券のストラテジストとともにマーケットを展望する月1回の動画連載「Monthly TREND REPORT」が始まりました。第1回前編では北野氏が「3つの理由」を提示、日本が「失われた20年」から抜け出す兆しがあると力説。後編では、『会社四季報』の山本直樹編集長が「2020年の企業業績見通し」を徹底解説します(詳しくは動画をご覧下さい)。

長いトンネルを抜け出す兆しが見えてきた

――まず、北野さんから「失われた20年から抜け出しつつある日本」というテーマについてご説明いただきましょう。

上の画像をクリックするとSBI証券の「Monthly TREND REPORT」のHPにジャンプします

北野:日本が「失われた20年」あるいは「失われた30年」といわれて久しいですが、ようやくその「失われた◯◯年」から抜け出す兆しが出てきたと考えています。

それを示すのがまず、日本企業の人件費の総額推移です。1998年に205兆円でピークを打ってから、ずっと横ばいでしたが、2017年度、2018年度でようやくトンネルを抜けるような動きを示してきました。これは非常に象徴的な動きです。

「失われた◯◯年」の間は、株主第一主義の傾向が強まる中で、付加価値の取り分がかなり株主に偏っていました。取引先企業にはコストカットをお願いし、従業員には賃下げを行い、金融機関には金利をゼロにしてくださいなど、株主さえ儲かれば世の中うまくいくという、部分最適的な経済思想で経済が回っていたということでしょう。

その分、人件費の伸びが止まってしまいました。ところが最近、少しその風向きが変わりつつあります。そしてそれは日本が改めて成長するうえで、非常に大切な一歩であると考えます。

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