第2回 ポジティブドリームパーソンズ社長・杉元崇将 志の醸成

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

生き方を決めた人物との出会い、そして起業の決意

杉元の大学生時代は日本のバブル景気とともにあった。杉元は大学1、2年のとき、飲食店でアルバイトをしていた。
 最初は、お酒を出し、サービスを提供するのが単純に楽しかったという。しばらくすると、お酒を出すときに、適切な声をかけるとその人がお店のファンになるリピーターになるという経験が非常に楽しくなっていき、この仕事を突き詰めてやってみたいと思い立ったのである。
 思いたったら、すぐに行動に移すのが杉元。当時の日本バーテンダー協会の理事長を紹介してもらい、その人の経営するバーで働きたいと直談判したのだ。

その店で、杉元は運命の人(以下S)に出会う。Sは企画会社を経営する起業家で、そのお店の常連のお客さん。懸命に働く杉元のことが気に入り、いろいろ声をかけてくれたのである。当時20歳の杉元は、Sの立ち居振る舞い、仕事に対する姿勢などから大いなる刺激を受けたのだ。当時を振り返り、杉元はこう語る。

「Sさんからは本当にたくさんのことを教えてもらったが、自分の人生に最も大きな影響を与えたことは『目標のない人生なんてつまらない。目標ない人間なんて、洋服を着た犬と一緒。何のために生きるのかを真剣に考えることが大事』だということでした」

この時、杉元は純粋なSへのあこがれから、自分もSが起業した28歳になったら起業しようと決心した。

田久保の視点
ロールモデルを持つことは非常に大切。私も、数多くのビジネスパーソンと経営大学院で接する中で、具体的に目指すべき方向性が明確な人は、自己成長に貪欲で実際に伸びてくことを実感している。

次ページ起業を前提とした就職
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT