「年末の片づけ」今年もろくにできない真の理由 片づけようと思わないとはどういうこと?

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女性は、それまで床の拭き掃除をする時、「もしゴキブリがいたら」と想像してしまい、冷蔵庫の下などは拭き掃除が「できない」と思っていました。

しかし、そんな想像をした時に、「催眠状態で片づける自分」という暗示を唱えてみると「あれ?」という感じでいらない雑巾を絞って、何も考えずにゴム手袋をはめて冷蔵庫の下を拭いていたと言うのです。

すると次は、大量のホコリが拭き取れて、ゴキブリなんか気にならず、逆に「気持ちがいい!」となって、さらに拭き掃除がしたくなり、掃除が止まらなくなってしまった、と笑顔で話してくれました。

でも、女性は「この催眠って悪用したら危ないんじゃないの?」と心配した顔で聞いてきます。

そこで私は、「いや、普段の自分が自分に対してかけている『できない』という暗示のほうが強烈な催眠状態を作り出していて、この暗示は、その自分の暗示を解く役目をしているだけなんです」と説明をしました。

普段自分を縛っている暗示を解く

そう、この暗示は、「自分で催眠状態を作り出し、暗示をかけて自由に動けなくしている」、その暗示を解くためのものなのです。

『片づけられない自分がいますぐ変わる本』(あさ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

すると女性は「今まで暗示にかかっていたから汚い部屋に住んでいたの?」とちょっと驚いた表情。そこで、私が「その暗示からとかれてみてどうでしたか?」と逆に質問をしてみると、「あの片づけや掃除ができなかった私って、本当の私じゃないんだ!」と目を丸くされて「綺麗好きな私が本来の私」とうれしそうに帰っていきました。

「催眠状態で片づける自分」という暗示で、普段自分を縛っている暗示を解く。すると本来の自分の姿を見ることができるのです。ポイントは「目の前にないものを見る」です。どうしても片づけられないという人はぜひ試してみてください。

大嶋 信頼 心理カウンセラー

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おおしま のぶより / Nobuyori Oshima

心理カウンセラー。米国私立アズベリー大学心理学部心理学科卒。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら、東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。現在、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。短期療法のFAP(Free from AnxietyProgram)療法を開発し多くの症例を治療している。著書に『「気にしすぎてうまくいかない」がなくなる本』(あさ出版)、『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』(PHP 研究所)、小説『催眠ガール』(清流出版)等多数。

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