万年ダイエッターが間違えている「減量」の根本 今年こそやせたい人の失敗しないダイエット

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ダイエット中に歯止めがきかずドカ食いした経験はありませんか。ドカ食いした罪悪感でダイエットを諦めてしまう方もいますが、それはもったいない。その後の1週間で、なかったことにする方法をご紹介しましょう。

例えばバイキングで2000㎉オーバーしたら、1日の食事から約300㎉削る工夫を7日間だけ続けるのです。絶対にやってはいけないのは、運動だけでなんとかしようとすること。頑張って週末にヨガを8時間やったとしてもわずか400㎉程度、土日で5㎞ずつ走ってもほんの500㎉程度しか消費できません。食べた分を運動だけで消費できるのはよほどの運動好きだけだと思ってください。

もう1つダイエットを阻むのが停滞期。食事制限や運動を頑張って続けている方にも訪れる、体重が落ちなくなる時期です。ここであせって食事量を減らすと、今度はドカ食いやリバウンドを招くことになるので、量ではなく内容を変えるといいでしょう。

ダイエットをやめることが有効なことも

ただし、食事制限の経験がある方は基礎代謝が落ちているので一筋縄ではいきません。食事制限をしていた状態から普段の食事に戻してリバウンドしたのだとしたら、基礎代謝が落ちて脂肪ためこみモードになっているからです。

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だからこの場合は、思い切ってダイエットを半年ほどやめるとやせやすくなります。半年ほど何もせずにいると脂肪ため込みモードが解除され、基礎代謝や血液の濃さ、消化吸収機能が回復してやせやすい状態に戻ります。または1日の食事量を8分割するのもよいでしょう。内臓で消化吸収する頻度が増えて基礎代謝がアップし、消費エネルギーが上がるからです。

たまに断食をすれば体をリセットできると考えている人もいますが、この方法は、おすすめしません。ジュースなどで数日間過ごして体重が一時的に減ったとしても、それは体から水分が抜けただけ。やめるとすぐに体重が元通りになります。しかも体重が元に戻るならまだしも、体から水分が減っているので筋肉量はドーンと落ちてしまい、基礎代謝や消費エネルギーは減る一方です。

速攻でリバウンドするので、何度もダイエットを繰り返すことになるのも怖いところです。さらに怖いことに、断食すると内臓の消化吸収活動が一切なくなるので、基礎代謝や消費エネルギーが輪をかけて落ち込みます。筋肉量が落ちて基礎代謝も低下すると、脂肪をガンガンため込んで、しかもやせにくい体になってしまうのです。

佐久間 健一 パーソナルトレーナー、ボディメイクトレーナー

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さくま けんいち / Kenichi Sakuma

世界的なミスコンテストであるミス・インターナショナル、ミス・ワールドの日本代表をはじめ、モデルから一般人まで幅広くボディメイクを行う。ミス・インターナショナルではアメリカ、フランス、イギリスの代表者にも指導を行った。芸能事務所から依頼を受けることも多く、業界内で信頼を得ている。テレビ出演や雑誌の監修も多数。モデル体形ボディメイクスタジオ「CharmBody」の代表を務め、青山、銀座、名古屋、大阪、福井、ロサンゼルス、シンガポール、上海にパーソナルジムを展開。学生時代よりトレーナーとして指導実績を積み、最高件数は年間4000件、ひと月最高436件。アメリカ・コロラド州のNSCAにて運動生理学を修得。

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