注意!今すぐ医者に診せた方がいい「ヤバい咳」 素人判断で「大丈夫」と思うなかれ

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エデルマンは「持病がある人はせきが4週間続くのを待たずに医者にかかるべきだ」とも言う。また彼は「もし毎年冬になると繰り返し風邪を引き、その後せきが起きるという人は、すぐに診察を受けるべきだ。なぜならほかに隠れた原因がある可能性があるからだ」と語る。

ほかにも眠りを妨げられるほどのせきが続く場合や熱や寒気や気分の悪さを伴うせき、また、たんに血が混じる場合なども診察を受けるべきだ。

せきが8週間以上続く場合は

せきが8週間以上続いて慢性化するケースもある。これは気道が炎症を起こした結果かもしれず、抗炎症作用のあるコルチコステロイドの吸入治療が必要になる場合もあるとエデルマンは言う。

ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンでアシュリー・ウッドコック医師とジャクリン・スミス医師は「慢性のせきの罹患率は全人口の12%」に達するとの推計を発表した。患者は男性よりも女性が多く、年齢別では40~50歳代がいちばん多く、せきは何年もの間続いて「かなりの身体的、社会的、心理的な悪影響をもたらす」可能性があるという。

ぜん息のような呼吸器疾患に加え、アレルギーなどが原因の後鼻漏や副鼻腔の感染症、空中に漂う刺激物、非常に乾燥した冷たい空気も慢性的なせきの原因になるかもしれない。最良の治療法は原因によって異なるが、例えば抗ヒスタミン剤の経口投与や点鼻薬、吸入、何らかの感染が見つかった場合には抗生物質といったものが考えられる。

だがエデルマンによれば、水タンクのついた加湿器の使用には注意が必要だ。水タンクは毎日よほど丁寧に洗わない限りカビで汚染されかねないからだ。また、過度に加湿すると一般的なアレルゲンであるチリダニの発生を促しかねない。

見過ごされがちな慢性的なせきの原因としてはほかに、胃食道逆流症(GERD)が挙げられる。起きている間は症状が現れないのに、就寝時に胃の内容物が逆流して少量を吸い込んでしまったり、反射が起きて気道が狭まったりすることが時としてあるのだ。

長引くせきそのものが他の症状の原因になることもある。腹圧性尿失禁に筋肉痛、吐き気に嘔吐、肋骨にひびが入ることもある。

(執筆:Jane E. Brody記者、翻訳:村井裕美)
(c) 2019 New York Times News Service

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