弘兼憲史「定年までに50代男が心得たいこと」 妻と一緒にいたいなら自立しなければならない

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でも同窓会の旅行に行こうとしたら、うんざりするくらい質問攻めにあい、出かけるのが嫌になってしまった妻がいる。

食事はどうするんだ、犬の食べ物はどこにあるんだ、ワイシャツのアイロンかけはどうするんだ……。

男なら、出かける妻を笑って見送れ。「オレのことは心配いらない、なんとでもするさ」。と。

長年染み付いた甘えは、なかなか落ちない

団塊の世代の父親たちはこういうとき淡白だった。なにしろ軍隊で自炊、洗濯、繕い物と何でもやってきた。家族の不在中、電気炊飯器があるのに納屋から真っ黒な飯盒を出してきて、飯を炊いた父親もいる。

軍隊で鍛えられた男が自立しているのは当然だ。いつも死と隣り合わせだった。少しの甘えも許されなかったのだ。

『俺たちの老いじたく 50代で始めて70代でわかったこと』(祥伝社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

父親世代に比べれば団塊の世代は厳しさに欠けている。高度成長に乗って面白いように仕事ができた。会社を動かしている気分、社会を動かしている気分を実感してきた。それに比べれば家庭のことなど些細なことだと本気で思ってきた。

定年までの時間が妻の「症候群」を事前に防ぐために使える時間だ。定年後、妻と一緒にいたいのなら、今からそうするしかない。

「そのときが来たらやるさ」

これがやれないのだ。長年染み付いた甘えは、定年になっても石鹸で汚れを落とすようには落ちない。だいたい、毎日家にいて、そのつど、これはどうやるんだ、あれはどうするんだと聞けば、聞かれる妻だって「うるさいわね」ということになる。

繰り返すがこれからの土俵は家庭だ。自分のことは自分でする。これがダンディーな中高年の絶対的な条件だ。

弘兼 憲史 漫画家

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ひろかね けんし

山口県出身。早稲田大学法学部卒。松下電器産業(現パナソニック)勤務を経たのち、1974年に漫画家としてデビュー。現在、『島耕作』シリーズ(講談社)、『黄昏流星群』(小学館)を連載するほか、ラジオのパーソナリティとしても活躍中。

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