メールやLINEで「地雷」を踏まないためのワザ 「よかったです」は上から目線と思われる?

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3)何かを依頼するメールを送る際の一言

気を使ったつもりが裏目に出る例:

「できるだけ早くお願いします」

「なるべく早く」も同様だと思いますが、気を使ったつもりでこの表現を付け加えてしまうことも多いと思うので要注意です。早く返事は欲しいけれど遠慮してしまう、相手が忙しい人だと「○○までに」という期限を切ることを躊躇してしまい、「できるだけ」や「なるべく」といったやんわりとした表現を使用してしまいがちです。

しかし、これを受け取ったほうは「いつまで」に返事をすればよいのか明確にわからないので、勝手に判断せざるをえないことになります。忙しい人ほど、優先順位を考えながら仕事をしています。どのくらい急ぎなのかわからず、いつ対処すればよいのかと戸惑うことで余計ストレスになることもありますし、「なるべく」だから後でもいいやと、そのまま放っておかれることもあります。

改例:

「恐れ入りますが、〇月〇日までにご返信願います。難しい場合は、ご一報ください」

具体的な最終期限と、対応が難しい場合のフォローを付け加えるとより明確になります。

精神的に楽だからという理由でのメール使用は避ける

お願いしにくいことを依頼する、従業員のミスを詫びるといったような、ちょっと言いにくいことや、ネガティブな内容が含まれるものは、メールを介することによって、トラブルの引き金になることが少なくありません。相手の表情や声の調子に惑わされることなく、こちらの意向を一方的に伝えることができるので、精神的に楽だからという理由でメールを使用することは避けましょう。

「お願いしたいことがあるので、お時間を取っていただけませんか」

「○○の件で、お詫び申し上げます。詳細は、お電話にてお話しさせていただければ幸いです」

という具合に、導入として使用するのがよいかと思います。

毎日、たくさんのメールやメッセージが来れば、そもそも全文を読まない人も多く、丁寧に詳しく書けば伝わるというものでもありません。簡潔に具体的な要点を示すことも大切ですが、何気なく使ってしまう言い回しで相手を不快にさせ、思いもよらぬ関係の悪化を招くことを防いでいただけたらと思います。お互い心地よい関係性を作っていかれますように。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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