情報の集め方がイケてない人は仕事ができない 取捨選択していけばやがて本質に近づく
そうだそうだと腑に落ちることが多かっただけに、今年の初めに刊行された『右脳思考』(内田和成 著)は個人的にも印象的な一冊だった。昼食のために立ち寄ったそば屋で読んでいたら、集中しすぎてそばが伸びてしまったほどである。
ただし、いささかの不満もあった。
同書で解説されていたのは、「右脳と左脳のキャッチボール」についてだ。まずはインプットステージで「観・感・勘」を活用しながら“ひらめき”を生み出し、同時に左脳やロジックを用いてアイデアやひらめきを検証し、再び右脳で周囲を「腹落ち」させるアウトプットステージに分かれるという考え方である。
それ自体は理解できたのだが、「では、どうすればいいのか」、すなわち“右脳を活用してユニークな発想を引き出す方法”についてもう少し具体的に知りたいと感じたのだ。
しかし、同じようなリクエストは少なくなかったようだ。そこで新たにお目見えしたのが、今回ご紹介する『右脳思考を鍛える: 「観・感・勘」を実践! 究極のアイデアのつくり方』(内田和成 著、東洋経済新報社)である。
ビジネスの場で生活者の自分を切り離すのはやめよう
2008年角川書店から新書として出された『スパークする思考 右脳発想の独創力』を、単行本として復刊したもの。同書では上記のニーズにかなった右脳の活用法が解説されていたが、残念ながら絶版になっていたため、改題して刊行することになったという流れである。
しかし、そんなことはつらいだけ。だからやめようと著者は主張するのだ。
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