情報の集め方がイケてない人は仕事ができない 取捨選択していけばやがて本質に近づく

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逆から考えてみれば、最初から、できるだけ必要な情報にだけ着目するようにするのが賢い方法だということだ。それは私生活にも仕事にもいえることだが、ひとつだけ注意すべき点があると著者は記している。

私生活では問題意識=興味でよいが、仕事の場合は自分の興味だけではその領域をカバーし切れないことが多いはず。したがって自分の仕事に関係のある領域において、自ら問題意識を持つというステップが1つ余計に必要とされるということだ。

例えば中年のビジネスパーソンにとってのターゲットが、普段接点のない主婦層や若者層であったとしよう。その場合は、普段からそうした層に接する努力が必要になるということである。

当たり前だが大切なこと

彼らが集まる場所に行くなり、サイトやテレビなどの情報をチェックするなり、そうやって情報を探ることが重要になってくるわけだ。

『右脳思考を鍛える: 「観・感・勘」を実践! 究極のアイデアのつくり方 』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

先ほど、多くのビジネスパーソンは、生活者としての自分と仕事の場での自分を分けて考えているという著者の指摘をご紹介した。それが何を意味するかは、上記のトピックスを確認するだけでもわかるのではないだろうか?

ここでの著者の主張はシンプルであるだけに、当たり前なことのようにも思えるかもしれない。しかし本書を読み進めていけば多くの人が、その“当たり前のこと”を忘れかけていたことに気づくだろう。

だが、それは忘れてはいけないことなのだ。なぜなら、こういったアナログな発想と方法によって情報を取捨選択していけば、やがて自分にとっての本質に近づいていくに違いないからだ。

印南 敦史 作家、書評家

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いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー・ジャパン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.jp」「文春オンライン」などで連載を持つほか、「Pen」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)『「書くのが苦手」な人のための文章術』(PHP研究所)、『先延ばしをなくす朝の習慣』(秀和システム)など著作多数。最新刊は『抗う練習』(フォレスト出版)。

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