子どもを叱り続ける"負の日常"から抜ける方法 意味がない「ルーチン」はこうやってやめる

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では、もし、家に子どもの友達が遊びに来ていて、その友達が食事のときにコップをひっくり返してしまったとき、なんと言うでしょうか?

「あ、大丈夫だった?」「お水かからなかった?」と優しい言葉をかけて、拭いてあげるのではないでしょうか。

なぜ、自分の子どもだと厳しい言葉をかけて、他人の子どもだと優しい言葉をかけてしまうのでしょうか。

「自分の子どもだと特別な感情が出てくる」からなのです。なぜそういう感情が出てくるのかという理由はさておき、今後、子どもにどう対応していけばよいのかについて考えましょう。

3日間の“実験”で実感できる「鏡の法則」

その対応方法とは、「他人の子のようにわが子に対応してみる」ということです。

この方法をぜひ試してみてください。これは“実験”として行います。

例えば勉強しないのがわが子ではなく、わが子の友達であれば、どのように対応するかを考え、それを“実験”として行います。その結果、子どもがどのように変化をするかを“観察”してみてください。

この“実験”は、今後永久に行わなければならないと思うと大変でしょうから、まずは3日間やってみてください。おそらく子どもは、初めびっくりすることでしょう。いつもの対応と180度異なるからです。

初日、2日目までは、「親は何か企んでるな」と子どもは思うでしょうが、3日目くらいから、変化が出てくることが、これまで実践された多くの親御さんから報告をいただいています。すべての子が3日間で変わるかどうかわかりませんが、試してみる価値はあるかと思います。

その結果、どのようになるかといますと、「子どもが親の言うことに聞く耳を持つようになる」可能性が高くなるようなのです。

なぜなら、人は、自分を受け入れてくれた人の言葉を受け入れるようになる傾向があるからです。これを「鏡の法則」といいます。これまでと異なった真逆の対応を取ってみるとどのように子どもは変化するのか、ぜひ試してみてください。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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