2019年「流行語ゼロ」でもお笑い界が明るい理由

闇営業と共に実力派芸人の活躍目立った1年

2018年は「ひょっこりはん」、2017年は「35億」(ブルゾンちえみ)が流行語としてノミネートとされたが……(写真:時事)

11月6日、1年で最も話題になった言葉を選ぶ『2019ユーキャン新語・流行語大賞』のノミネート30語が発表された。例年、一世を風靡した芸人のギャグや決めフレーズが取り上げられることが多かったのだが、今年は2002年以来、17年ぶりにお笑い関係の用語がなかったということが話題になった。

実際には、ノミネートされている「闇営業」は、広い意味でお笑い界から出てきた用語だと思うのだが、芸人のギャグなどは採用されていなかった。流行語の1つも出てきていないというのは、お笑い界が盛り上がっていなかったからだと思う人もいるかもしれない。なぜこういう状況になったのだろうか。

「ノミネートゼロ」は不思議ではない

この問題について考えるうえで、前提として断っておきたいのは、お笑い関連の流行語がノミネートされなかった最大の理由は「たまたま」という可能性が高い、ということだ。例年、お笑い関係でノミネートするのはせいぜい1〜3語程度。数字のうえでは、1つも入っていない年がいつあってもおかしくはなかったのだ。それに、この賞が世の中の流行のすべてを反映しているわけでもない。

今年に限って、ノミネートゼロに終わった理由をあえて挙げるとすれば、1つのギャグやフレーズに集約されるような形式のはやりネタがなかったから、ということだ。ブレークする芸人が出てこなかったわけではないし、注目されるようなネタが存在しなかったわけでもない。たまたまそれが「ギャグ」や「フレーズ」という要素に分解しやすいものではなかったからノミネートに至らなかっただけではないか、と思うのだ。

実際、今年のお笑い界全体は、ここ数年の中ではいちばん活気づいていた。若い芸人がなかなか出てこられないと言われていた中で、新しい世代の芸人が次々に出てきて、注目を集めるという現象が起きた。

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