伊東孝紳・ホンダ社長--CO2削減目標は厳しいが是が非でも克服していく

制動時にブレーキを踏んで、エネルギーを全部熱に換え大気中に放出していたものを、蓄えて運行に使うのだから、これは車の進化における革命です。出力効率としては内燃機関がいちばんいいので、それにハイブリッドを組み合わせていくという形が、技術の主流になる。

--電気自動車(EV)はその先の技術ということですか。

クルマ屋から言わせればEVは本当に重たくて、1回の充電で走る距離が短い。バッテリーがケタ違いに進化しないと、既存の車が持つ自由度に到達しない。

今のガソリン車ないしハイブリッド車は、1回燃料を入れればだいたい500~600キロメートル走る。うちのインサイトなんかもっと走るだろう。そういう利便性をEVが賄うということは、当面考えられないだろう。つまりいったん戻ってチャージしなければいけない。バッテリーごと交換する考え方もあるが、インフラが大掛かりだ。当初は一部の州や都市へ限定的に導入されるだろう。

--ホンダの燃料電池車から水素タンクを除けばEVです。いつでもEVは造れますが、造りませんか。

自由度と性能、環境対応がミートする究極の形は水素燃料電池だと思っている。これは変えるつもりはない。ただ普及にはインフラ整備と共同歩調をとらないといけないため、数を増やしていくのが難しい現実に直面している。

一方、米国カリフォルニア州のZEV法(一定割合でゼロエミッション車の販売を義務づけ)へ対応するために、EVの勉強もしていることは事実。ホンダは過去、EVをカリフォルニア州で一度発売しているし、大きな技術的課題があるわけではない。そろそろ用意しておかないといけないが、EVがすべての未来を解決するという論法には、そうじゃないと思っている。 

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