家族サービスという言葉に感じる日本の残念さ

疲れすぎていてアムールを忘れていませんか

だから、日本に来て初めて「家族サービス」という言葉を聞いたとき、心底驚きました。「え?妻や子どもと過ごすことがサービスなの!?」って。アムールとはパートナーに対するものだけではなく、子どもに対してももちろんある。仕事ばかりしていると、心に余裕がなくなって誰かを大切に思う気持ちがどこかへ行ってしまうのかもしれません。

目下、日本で開催されているラグビーワールドカップで、フランスらしい話があります。フランスチームは、選手、スタッフとも家族同行が許されていて、多くがか家族やパートナーを連れてきています。

フランスのMaxime Médard(マキシム・メダール)選手は熊本に家族を連れてきていた。試合後には子どもとスタジアムで遊ぶ姿も(筆者撮影)

先月、私が熊本に試合を観戦に行ったとき、たまたまフランスチームと同じホテルでした。ホテルでは選手やスタッフが家族やパートナーと団らんしている姿が印象的でした。フランス人にとって、家族はサービスをしなければいけない対象ではなく、心身共になくてはならない存在なのです。

フランスはカップル文化と言いましたが、もちろん恋人がいない人もいる。そういう人がどこで出会うのかというと、例えばよく行くカフェやビストロなどで常連さんだったり、声をかけたりかけられたりして出会うことが少なくありません。あるいは、勉強やスポーツ、ボランティアなど趣味の場、近所の人やホームパーティというのもよくあります。

心底驚いた「女子会」という存在

ただ、実はフランスでも出会いが難しくなってきています。かつては男性が声をかけて恋が始まる、なんて映画のようなことがよくありましたが、最近はテロなどの心配もあってかつてほど、気軽に話しかける雰囲気ではなくなっているようです。

出会いについて言えば、日本に来て本当にビックリしたのが、「女子会」。フランスでももちろん、女友達はいるし、ガールズトークを楽しむときもあります。ただ例えば女性同士4人で集まってディナーをするといったことはあまりない。たまたま集まった4人が女性だった、ということはあったとしても。

女性だけで集まる文化は日本だけではないですね。アメリカなんかも「ガールズナイトアウト」とか、男女別々に出かける機会が結構ある。その点では、フランスが突出してカップルに重きを置いている文化なのかもしれません。

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