アマゾン「偽ブランド品」販売の責任はないのか

商標権侵害の商品が横行、甘い自主規制

冒頭のルイ・ヴィトン風バッグは、アマゾン内の広告で宣伝されている。実際に購入して信頼できる機関に鑑定を依頼すると、販売基準外と判定された。いわゆる「偽物」との結果だ。

このような販売業者は氷山の一角でしかない。ほかにもブランドに似せた、安価な商品を扱う業者はアマゾン上で多数見つかる。冒頭のように、アマゾンに掲載されている電話番号に電話しても、その多くが使用されていない電話で、20件かけて、つながったのは3件。そのうち実際に業者が出たのは1件だけだった。

アマゾンに偽ブランド販売の責任はないのか

この業者もまた、ルイ・ヴィトンに似たロゴを使用したバック2つを1万6000円前後で販売している。電話口の男性に「偽物なら法律違反なのでは」と指摘すると、「類似品であり、違法ではない」と主張し、「近くで見ると正直安っぽいですよ」と悪びれる様子もない。

記者がためしに購入してみた偽ブランド品。1万7600円で購入できた(記者撮影)

通販事業者には、特定商取引法で電話番号や住所の記載が義務付けられている。これはネット通販業者も同様で、偽りの電話番号を載せている事業者は、同法に違反している可能性が高い。同法違反でなくても、商標権侵害の疑いが濃い。

では、マーケットプレイスとして場を提供しているアマゾンに責任はないのだろうか。結論から言えば、日本ではアマゾンのような企業が商標権侵害に問われる可能性は低い。

商標権はブランドなどを保護するために認められている権利で、ブランド権利者と販売業者間の損害賠償や販売差し止めの問題になる。つまり刑事罰などはない当事者間の問題だ。ただ、判例によると、アマゾンのような「場所貸し」の場合には、違反出品を知ることができた、または知ったタイミングから合理的な期間内に削除などの対応を取れば責任を問われることはない。

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