アマゾン「偽ブランド品」販売の責任はないのか 商標権侵害の商品が横行、甘い自主規制

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出品が法人の場合、日本の登記にあたるビジネスライセンス番号を確認。個人の場合は身分証明証と顔認証の組み合わせなどで身分を確認する。中国では、今年に入ってオンライン上の取引を包括的に規制する電子商取引法が施行された。出品者の違法行為に対し、一定条件下でECサイトにも法的責任を課す内容になっている。

日本でも経済産業省や消費者庁がECサイトに対する法的規制を検討している。内閣府知的財産事務局の担当者は「自主規制が機能しないのであれば法的規制をせざるを得ない」と話す。

アマゾンは偽ブランド品の排除プログラムを導入

市役所の電話番号など誤った番号表記が多いとの指摘に対して、アマゾン日本法人は「販売事業者の情報を精査しており、不正を発見した場合は適切な措置を講じています」と回答した。実際、冒頭の市役所の番号を表示していた業者はすでに出品を行っていないが、類似の業者は簡単に見つかる。

アマゾン日本法人は10月8日、偽ブランド品などの排除プログラム「プロジェクトゼロ」の導入を発表した。このプログラムでは、登録したブランド権利者がアマゾン上の偽ブランド品を自分で削除したり、機械学習を使って出品を阻止したりすることができる。アマゾンが選んだブランドしか参加できず、アマゾンは自らのサイトの健全性を維持するコストの一部を出品者に負担させており、中小ブランドには大きな負担となる。

偽ブランド品の完璧な排除は難しいとしても、電話番号が有効かどうかの確認の強化や、おすすめの表示から排除するなど、アマゾンにできることは多いはずだ。しかし現状は、ブランド権利者に対してだけでなく、消費者に対する責任を十分果たしているとは思えない。今のような状況が続くなら、法的規制が必要になるのではなかろうか。

中野 大樹 東洋経済 記者

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なかの たいじゅ / Taiju Nakano

大阪府出身。早稲田大学法学部卒。副専攻として同大学でジャーナリズムを修了。学生時代リユース業界専門新聞の「リサイクル通信」・地域メディアの「高田馬場新聞」で、リユース業界や地域の居酒屋を取材。無人島研究会に所属していた。趣味は飲み歩きと読書、アウトドア、離島。コンビニ業界を担当。

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