「新型カローラ」で日本専用ボディを作った意味 グローバルモデルを国内で売らない理由とは

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カローラツーリングとスポーツのフェンダーの違い(筆者撮影)

インテリアはカローラスポーツと基本的に共通で、やはり水平基調でワイド感を出したという。細かいことではあるが、スポーツではシルバーだったステッチがゴールドになるなどの違いはある。フロントシートはノーマルとスポーティの2タイプがあり、形状はスポーツのそれよりおとなしめだ。

カラーコーディネートはブラックの単色と、一部をホワイトにした2トーンが用意される。スポーツではブラックとレッドのコンビ、タン系のコーディネートがあったので、ここでも落ち着いた雰囲気を狙っていることがわかる。

トヨタのきめ細やかな戦略

運転席に腰を下ろした印象は当然ながらスポーツと似ており、カローラのセダンとしては低めに座る。フロントウインドーの傾きが強いという印象だが、サイドウインドー下端が低いので開放感はある。

新型カローラのインパネ(筆者撮影)

セダンのリアは、ドア開口部が狭いことが気になるものの、こちらも低めに座るために身長170cmの筆者なら頭上に余裕があり、ひざの前には約15cmの空間が残った。このクラスの平均レベルの広さは確保してあった。

ツーリングの荷室は、後席の折り畳み時と高さをそろえたためか床が高めで、奥行きもほどほどだ。5名乗車時の荷室容量は392リッターで、セダンの429リッターを下回る。ショートワゴンと呼びたくなるパッケージングだ。

このように新型カローラは、TNGAプラットフォームを活用したグローバルモデルと基本設計を共有しつつ、日本市場のためにわざわざ短く幅の狭いボディを用意してきた。トヨタのきめ細やかな戦略が伝わってくるエピソードだが、驚くのはこれだけではない。旧型の「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」も販売を継続するからだ。

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