孤立する石破氏、遠ざかる「ポスト安倍」への道 締め付け強まれば「石破離れ」の可能性も

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石破氏は、日韓の対立について、8月23日に自身のブログに「我が国が敗戦後、戦争責任と正面から向き合ってこなかったことが多くの問題の根底にある」と書き込んだ。韓国へ強硬姿勢を続ける安倍首相への批判ともとれる内容で、党内からは「敵(韓国)に塩を送るような発信だ」(細田派若手)などの反発が相次いだ。

石破氏は、9月1日に神奈川県小田原市で開催された石破派研修会で「自民党は次の時代の責任を持たなければならない」と力説、記者団に「(次期総裁選に向け)つねに準備していかねばならない」とポスト安倍への強い意欲を示した。

そのうえで石破氏は11日に予定される内閣改造人事について「次の時代に評価される人事が行われることを切望する」と注文を付けた。こうした石破氏の言動について正論との評価もあるが、石破派内には「党内の反発を買うだけ」との不安が広がる。

高知県知事の出馬表明に「石破潰し」の声

石破派の所属議員は現在19人で、総裁選立候補に必要な推薦人20人を下回る。もちろん、無派閥議員の中には「一定数の隠れ石破派がいる」(石破派幹部)とされるが、「今後、人事などで首相サイドからの締め付けが強まれば、石破離れを起こす」(麻生派幹部)ことも否定できない。

そうした中、高知県知事として4選不出馬を表明した尾﨑正直知事は3日、官邸で首相と面会して次期衆院選に立候補する意向を伝えた。尾﨑氏が狙うのは高知2区から自民党公認での出馬だが、同区自民現職の山本有二元農林水産相は石破派会長代行を務める石破氏の最側近だ。

今後の候補者調整は難航必至だが、尾﨑氏の背中を押したのは二階俊博幹事長とされるだけに、石破派内には「党執行部の石破潰しの一環」との疑心暗鬼も広がる。

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