「子どもを攻撃してしまう親」の悪しき共通点 この手の親は何をしても変わらない

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「母は昔から、私のやろうとすることに、いちいち口出しをしてきました。例えば、中学校でブラスバンド部に入りたかった私に対し、母は『若いうちは体を鍛えなければいない』と反対し、運動部への加入を強制しました。私は仕方なくバスケットボール部に入ったのですが、思いのほか練習が厳しく、中1の後半には挫折。母は、退部によって無駄になった練習着を私に投げつけ、『せっかく買ったのに無駄になったじゃない! この根性なし!』となじりました。

友人を家に連れてきたとき、その人の前で『こんな人とつき合っちゃだめよ』と言われたこともあります。母が気に入らなければ、許してもらえないという状況でした。

高校卒業後、母は私を歯科衛生士の学校に通わせようとしました。どうやら知り合いから、『歯科衛生士は安定した仕事だ』と吹き込まれたようなのです。でも、私はまったく興味がありませんでした。だから、私は母と激しく衝突し、高校卒業後に家を出ました。

「雪解け」もつかの間…

その後も母は、私のすることに文句をつけてきました。私の結婚にもずっと反対していて、結婚式ではまったく笑顔がありませんでした。結局、私は実家に帰る機会も少なくなり、数年前に父が亡くなった後は、母とはほとんど連絡も取っていませんでした。私には2歳下の弟もいますが、そちらも実家とは疎遠になっているようです。

突然、母から電話が入ったのは昨年のことでした。初期の胃がんが見つかり、入院したというのです。さすがに放ってはおけず、私は病院に駆けつけました。すると、母は私の手を取り、『今まで厳しくしてすまなかった』と言って泣きました。そのとき、私も思わず泣きました。そして、これまで母と距離を置いてきたことを、本当に申し訳なく思ったのです。母が入院していた病院は、車で片道1時間半ほどかかる場所にありましたが、私は2日に1回以上は顔を出すようにしていました。

最初のうち、母との関係はとても和やかでした。ところが、手術が終わって1週間ほど経つと、母の態度は徐々に変わってきたのです。私が忘れ物をすると、『どうして言われたこともできないんだい!』と大声を出します。また、私の子どもたちの進路が気に入らないらしく、いちいち嫌みを言います。

最初は、母は昔と変わったと思いました。ところが、言いつけを聞かないと不機嫌になるところは、今もまったく同じです。最近では、『やっぱり、母とは会わないほうがよかったのかなあ……』と後悔することもあります」

人間の根本的な性格は、なかなか変わらない。この女性の母親のように表面的には変わったように見えても、時間が経つにつれて本来の性格がひょっこり顔をのぞかせることも少なくない。

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