褒められることで子どもは、「もっとやってみよう」と行動してくれますから、そのときはまた褒めるということを重ねていきます。
そうこうしているうちに、子どもは褒められなくても自発的にやるようになっていきます。なぜなら、「自分はこんなにたくさんの漢字を覚えられた」という達成感を得るようになるからです。
達成感を知った子どもは無敵
漢字の勉強に限らず、算数の計算も、理科も社会も同様ですが、子どもが自発的に勉強する最も望ましい理由は「達成感」です。それまでわからなかったことが「やったらできた」という経験は、なにより子どもの学習意欲を喚起します。
一部のハイパフォーマーの子どもは、すでに達成感を知っているだけ。彼らは、性格がしっかりしているからでも、遺伝的に頭がいいわけでもありません。
あなたの仕事でもそうでしょう。契約が取れたときやプロジェクトをやり遂げたときの達成感を得た人は、上司から言われなくても積極的に動きますよね。
子どももまったく同じです。1度、学ぶことの達成感を知った子どもは最強。あなたの子どもをそんな最強な存在にするか、それとも「言われたからしぶしぶ」をいつまでもやっていくのか。夏休み明けの今、その分かれ道に来ています。
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いしだ じゅん / Jun Ishida
株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高責任者
社団法人行動科学マネジメント研究所所長。(株)ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高責任者。アメリカ行動分析学会(ABAI)会員。日本行動分析学会会員。日本の行動科学(分析)マネジメントの第一人者。
アメリカのビジネス界で絶大な成果を上げる人間の行動を科学的に分析する行動分析学、行動心理学を学び、帰国後、日本人に適したものに独自の手法でアレンジし「行動科学マネジメント」として展開させる。
精神論とは一切関係なく、行動に焦点をあてた科学的で実用的なマネジメント手法は、短期間で8割の「できない人」を「できる人」に変えると企業経営者や現場のリーダー層から絶大な支持を集める。現在は、日本全国の人材育成、組織活性化に悩む企業のコンサルティングをはじめ、セミナーや社内研修なども行い、ビジネスだけでなく教育、スポーツの現場でも活躍している。日経BP「課長塾」の講師でもある。
主な著書に累計部数40万部のベストセラーとなった『教える技術』『〈チーム編〉教える技術』『マンガでよくわかる 教える技術』『マンガでよくわかる 教える技術2<チームリーダー編>』、大判の『〈図解〉教える技術』(すべて小社)ほか多数ある。趣味はマラソンとトライアスロン。
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