香港騒乱「中国人民解放軍」の介入はあるか 「雨傘運動」の敗北で中国への反感が増幅

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逃亡犯罪人の中国への移送を可能にすると言われる「逃犯条例」改定に抗議するデモが7月から暴徒化。8月12日には香港国際空港が閉鎖され、全便が欠航となるなど、前代未聞の事態に発展した。

市内各所ではデモ隊と警察が衝突を繰り返し、市民生活にも大きな支障が出始めている。

デモ側は一歩も引く構えを見せず、香港特別行政区政府(以下、香港特区政府)は防戦一方。制御、収拾の見通しはまったく立っていない。

香港人の4人に1人が参加する大規模デモ

逃犯条例の立法院再審議入りを前にして、民主化団体「民間人権陣線」が呼びかけ、6月9日は103万人、同16日には200万人(いずれも主催者発表)が参加する抗議デモが立て続けに発生した。これは香港史上どころか、世界史上でも類を見ない規模だ。

「200万人といえば750万人いる香港人の4人に1人に相当する。子どもと老人を除けば2人に1人という勘定になる。“汎民派”と呼ばれる民主化勢力だけではこれだけの動員はできない。2014年の雨傘運動敗北以来の鬱憤、日々拡大する中国からの圧力に対する反感が市民レベルにまで浸透し、これが一気に火を噴いたと言える」(香港紙記者)

逃犯条例改定の完全撤回と香港特区政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)長官の辞任を求めた抗議活動に対し、ラム長官は自らの辞任に関してはきっぱりと否定する一方、条例改定は「死に体」との表現で事実上廃案とすることを表明した。

しかし、デモ側は条例案を完全撤回しないことに態度を硬化させ、週末の抗議活動をすでに2カ月間繰り返している。

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