香港騒乱「中国人民解放軍」の介入はあるか

「雨傘運動」の敗北で中国への反感が増幅

7月1日の香港返還記念日にはデモ隊の一部が警察との激しい衝突の末、立法院に突入。同21日には中国共産党の香港出先機関、中央連絡弁公室(中連弁)にデモ隊過激派が殺到し、正門上部に掲げられた中国の国章に黒ペンキがかけられる騒動に発展した。

これに対して中国で香港問題を所管する国務院香港マカオ事務弁公室は、「(一部のデモ参加者は)中央政府の権威に公然と挑戦している。香港政府が法に従い、必要なすべての措置を講じることを支持する」と警告を発した。

黒社会の男たちがデモ参加者を襲撃?

7月21日には香港市民を震撼させる事件が発生した。香港西北部、中国との国境に近い元朗(ユンロン)駅で、黒いシャツを着たまま家路を急ぐデモ参加者に白いシャツを着た男たちが棍棒などを手に襲いかかり、多くの負傷者を出したのだ。

「通報から39分も経ってから警察はようやく現場に到着、衝突を収拾した。白シャツ隊は元朗を本拠にする三合会(トライアド)と呼ばれる黒社会の連中で、北京の中央政府、香港特区政府との関係が噂されてるが、こればかりは事実関係の確認のしようもない」(前出の香港紙記者)

これにデモ隊側は態度を硬化させた。それまでは警察当局に申請し、許可された地域で整然と行われていた抗議活動が市内各所、時には十数カ所で同時多発的に行われるようになった。「200万人デモ」が整然と行われた時期とはステージが変わったのだ。

「8月3日は後に分水嶺と評価されるかもしれない。当日のテレビは襲撃された尖沙咀、黄大仙(ウォンタイシン)警察署のほか数万人のデモ隊が集まった九龍半島一の繁華街、旺角など数カ所からの中継が画面を分割、衝突現場が大写しになる画面の切り替えが深夜まで続きました。革命前夜を思わせました」(民放在香港記者)

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