張本勲の「佐々木不登板批判」に募る強い違和感

投手に苦難強いる高校野球の日程も大問題だ

若い選手が頑張っているからこそ、プロ野球は続いているのであり、OB達もメディアで発言の場を与えられている。張本氏も球界の重鎮を自任するのであれば、時代の変化を見据えたうえで、将来のプロ野球を担うべき未来のスター候補たちを大事にしてもらいたいと思うのは、私だけではないはずだ。

ただ、この問題は張本氏個人を批判するだけでガス抜きしても仕方がない。高校野球そのものが抱える問題に斬り込まなければなるまい。

高校野球における投手の連投問題は、とどのつまりは「日程問題」である。

地方予選・甲子園のどちらも、ベスト16あたりからの日程が過密となる。

ベスト16(甲子園でいう3回戦)は4試合ずつ2日間行われるが、この〝2日目〟に試合が組まれると翌日にすぐ「準々決勝」である。

「中1日」でも根本的に足りない

1人で投げるエースにとっては〝連投〟になる。

そして7年前の2012年までは、準々決勝・準決勝・決勝が「連日」行われていた。

2006年、早実の斎藤佑樹投手は、準々決勝から決勝まで「3日連続」で登板。さらに駒大苫小牧との決勝は延長再試合となったので、つまり準々決勝から再試合まで「4日の連投」だったのだ。

2013年から準々決勝のあとに、ようやく1日の休養日を設けたのだが、準決勝と決勝は連日のままだった。

昨夏の吉田投手の連投が高野連を動かしたのか、今年から準決勝と決勝の間にも休養日を設けることになった。

ただ、「中1日」では根本的には足りないだろう。プロ野球投手の先発は「中5日」「中6日」、先発や中継ぎ、抑えという分業が徹底されているメジャーリーグでも「中4日」が基本とされている。

「中1日」よりも「中2日」「中3日」など、さらに日程を空けるほうが、投手の負担は小さくなる。球場のスケジュールなど難しい面があるのは承知のうえ、検討する余地はあるだろう。

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