外国人が欲しがる「日本の高級ブランド」5特徴 「ジャパンラグジュアリー」にも勝機はある
「テクノロジー」は、日本を代表するブランドイメージの1つである。ソニーやトヨタをはじめとするメーカーのハイテク製品や、「ドラえもん」や「エヴァンゲリオン」などの近未来アニメから連想されるテクノロジーは、典型的な日本のイメージだ。
テクノロジーや新しい技術を積極的に取り入れているブランド「アンリアレイジ」は、グローバルでポジティブに受け止められている。ハイテク素材やデジタルの活用は、日本発のブランドからもっと出てきてもいい方向性だと思う。
マスブランドとして成功しているユニクロも、テクノロジーを想起させる高い機能性が、海外でもライフウェアとして受け入れられている要因だ。
日本の「伝統」は世界に通じる
「ジャパンブルー」は、岡山県倉敷市発祥のデニムをはじめとして成功を収めた。そもそも「ジャパンブルー」という言葉は、明治時代に渡来したイギリス人科学者R・W・アトキンソンの言葉といわれている。
アトキンソン氏は当時、庶民の間で普及していた藍染め製品に魅了され、その青を「ジャパンブルー」と呼んだ。現在、この藍色を生み出す「インディゴ」と呼ばれる染料は、グローバルでは大半が人工染料となっている。そのため、日本の藍染めのように、天然染料を用いたアプローチができる生産背景は大変貴重だ。
人工染料と天然染料とでは、やはり風合いや色落ちが異なる。岡山県のデニム生地が世界中のブランドから引っ張りだこなのを見れば明らかだ。
「ジャパンブルー」の活用は、日本の伝統をわかりやすくアピールする方法の1つといえる。この要素をうまくブランドコンセプトに取り入れた事例としては、45Rが有名だ。
「ジャパニーズ・ミニマル」とは、いわゆる「わびさび」のような様式美を意味する。
この日本的なミニマリズムは、禅(ZEN)の世界を想起させることから、海外でわかりやすいキーワードとなっている。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズをはじめ、ZENに傾倒した海外セレブたちのおかげで、「ZEN」はいまや世界にそのまま伝わる言葉となった。
ミニマリズムそのものは欧米にもある概念・様式だが、そこに和のテイストや日本的な様式美を加えたジャパニーズ・ミニマルは、日本固有のコンテクストとして伝わりやすい。ブランドの世界観に取り入れやすい、1つの要素になるだろう。
例えば、無印良品は近年、海外で成功を収めている。その成功の背景には、シンプル、ミニマルといったブランドの世界観と「日本」との結びつきがある。その飾り気のない商品群や店舗の雰囲気は、外国人から見るとZENのイメージを想起させ、「日本らしさ」につながっている。
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