韓国留学バブル崩壊! ニッポンの若者よ、留学するなら今がチャンス《若手記者・スタンフォード留学記25》
先日、仲の良いアメリカ人の友人と酒を飲んでいたときのことです。北朝鮮問題について話していたとき、ふと韓国人学生について、彼がこう言いました。
「韓国人の学生はあまりに多すぎる。カフェに大人数でたむろして邪魔でしょうがない。しかも、韓国人同士で固まってばかりで、他の学生と交わろうとしない。Annoyingだ」
「Annoying」というのは日本語に訳すと、「ウザい」という感じでしょうか。この友人は、リベラルを絵に描いたような好人物で、人種差別主義者では全くありません。別に悪気があってこういう発言をしたわけではなく、酒を飲んで、つい本音が出たのでしょう。
ただ、正直なところ、彼の発言にはうなずけるところがあります。
私自身、韓国人の友人も多く、「ウザい」とはもちろん思いませんが、「やはり韓国人学生は、国の規模や国力に比べて、あまりに数が多すぎる。そして、アメリカに溶け込めていない」とは感じていたからです。
実際、多くの韓国人学生が図書館やカフェの前に集まって、韓国語で会話しながら、タバコを吸っている光景を目にするのは日常茶飯事です。しかも、今まで、韓国人と他の国の人間が混ざり合っているグループを、ほとんど目にしたことがありません(日本人、韓国人、中国人は私でも見分けがつかないことがあるので、ここらへんの区別は微妙ですが・・・)。
「日本人はすぐ”つるむ”」という迷信
私は、韓国人をことさら揶揄したいわけではありません。なぜなら、日本人学生がアメリカの大学に溢れていたバブル期にも、きっと同じことをアメリカ人から言われていたでしょうから。
以前、MBAについて記事を書いたとき、バブル期に、名門ペンシルバニア大学ウォートン校に留学していた方から以下のような話を聞いたことがあります。
「当時は、日本人留学生が50人も60人もいて、留学生の最大勢力だったが、日本人同士で固まってばかりで、他の国の学生から顰蹙を買っていた。勉強をろくにせず、毎日ゴルフに明け暮れていた生徒も多くいて、アメリカ人学生らが、”日本人の学生を減らしてくれ”と学校側に要望していたぐらい」
当時は、税金対策も兼ねて、日本企業が社員をバンバン海外留学に送り出していました。しかも、社員の側も、普段の激務から解放されるひと時ということで、”遊学”を存分にエンジョイしていたわけです。
その点、現在の韓国人学生は一家の期待を背負い、必至に勉学に取り組んでいるわけですから、当時の一部の日本人より断然マシでしょう。
つまり、何が言いたいかというと、同じ民族ばかりで固まって、周囲と溶け込めなくなる理由は、語学や文化の問題というより、「単に数が多すぎること」にあるのではないか、ということです。ある民族のパイが異常に大きくなってしまうと、大きなコミュニティができて、他の国の学生と交流するインセンティブがなくなってしまいます。
第5回の急増する韓国人学生に感じる“たくましさ”と“わびしさ”に書いたように、スタンフォードでは韓国人が中国人、インド人と並ぶ勢力に成長しています。この傾向はアメリカ全体に当てはまります。