朝食を摂らない人が増えている。厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、「何も口にしなかった」ケースに加え、菓子・果物・乳製品のみ、錠剤やドリンク剤などによる栄養補給だけという場合を含めた朝食の「欠食率」は、男性が1997年の11.1%から2007年には13.3%に、女性は同5.9%から10.1%にまで上昇した。性別・年齢層別で最も高いのは30代の男性で、30.2%(10年前比9.7ポイント増)にまで上る。
「たかが朝食」ではあるが、しっかり朝食を取っているかどうかで夕食を取る時間(朝食を取らない人のほうが遅い)や、1日の野菜類摂取量(朝食を摂らない人のほうが少ない)に差異が見られるなど、朝食以外の食生活にも関連して、栄養摂取や健康状態に少なからず影響する。
そうでなくても、健康の維持・増進という点からすると、30代男性の生活の状況や習慣には問題が多い。総じて長い労働時間や高い労働強度など、厳しい勤労環境下にあるのは否めない。また、同調査からは、運動習慣のある人、睡眠で十分休養がとれている人の割合は、30代男性が、他の性別・世代層と比べていちばん低い(18.8%と13.5%)のに対し、ストレスが大いにある人や、習慣的に喫煙している人の割合は30代男性が最も高い(24.0%と55.6%)結果となった。
朝食を含む日常的な「食」の観点から現在の生活を見直すことも必要だろう。
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