スマホ4000万台減でもファーウェイ制裁甘い? 売り上げ横ばい予想で遠のく過度な悲観論
「こんなに厳しいことになるとは、事前に予想していなかった」
中国の通信機器大手ファーウェイの創業者である任正非氏が、アメリカ商務省による制裁について初めて弱音を吐いた。
任氏は6月17日、著名エコノミストのジョージ・ギルダー氏とマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボ創設者、ニコラス・ネグロポンテ氏と中国・深圳のファーウェイ本社で対談した。対談の模様はファーウェイのホームページで配信された。
ファーウェイは当初、強気だったが…
アメリカ商務省は5月、輸出管理規則に基づいてファーウェイに禁輸措置を発した。これにより、アメリカ企業は実質的にファーウェイへの輸出ができなくなった。アメリカ企業の製品や技術が25%以上含まれている場合、日本を含めたアメリカ以外の企業もファーウェイへの輸出が事実上できなくなる。
アメリカ商務省はアメリカ国内への影響を緩和するため、制裁措置の一部を90日間猶予すると発表している。ただ、すでにインテルやクアルコムなどのアメリカ半導体大手がファーウェイへの供給を停止したとされる。ファーウェイ製のスマートフォン(スマホ)は、グーグルが提供するオペレーティング・システム(OS)「アンドロイド」を使えなくなる可能性がある。
ファーウェイは当初、中国中央テレビなどのインタビューに対し、「(アメリカ政府の制裁に)大きな意味はない」「会社がマイナス成長になることはない」(任氏)と強気の姿勢を見せていた。
ただ、OSの使用ができなくなることやサポート体制への不安から、世界各国でファーウェイ製スマホの販売が中止になるケースが出始めている。日本国内ではファーウェイジャパンが6月21日から「ファーウェイサービスデー夏の感謝祭」を始める。端末の点検やグッズ配布などを行い、スマホの販売促進やユーザーの囲い込みを図ろうとしている。
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