勘違いボスのムチャぶりは機転で笑い飛ばせ GEと米TV局NBCのお家事情を揶揄したコメディ

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製作総指揮のローン・マイケルズはTV業界の神

リズたちが作っている深夜バラエティ番組も、実在の番組がモデルとなっている。『サタデー・ナイト・ライブ』という、これはNBCというよりはアメリカが世界に誇る公開バラエティ番組で、1975年から続いている老舗中の老舗(一度終了したが復活した)。その生みの親であるローン・マイケルズは、業界では伝説的な大物プロデューサーで、『30 ROCK/サーティー・ロック』では製作総指揮を手がけている。こちらでも大成功を収めて、TV業界では神にも等しい存在だ。

「Live from New York, It's Saturday night !」のかけ声で始まる『サタデー・ナイト・ライブ』は、まさに本作の舞台であるGEビルディング(通称「30 ROCK」)の中にあるNBCスタジオから毎週土曜日夜にライブ放送されている。これまでにビル・マーレイ、エディ・マーフィーといった数々のスターを輩出してきた。

また、同番組にメインゲストとしてホストを務めることはスターの間でもステータスシンボルであり、国民的に人気があることの証しでもある。これまでに多くゲストホストを務めたのは、アレック・ボールドウィンやトム・ハンクス、スティーヴ・マーティン、クリストファー・ウォーケンなど大物がずらり。笑いに関しては、こと視聴者のジャッジが厳しくなるのはアメリカの文化で、面白くなければホストも2度目3度目はない。そうした中で、『30 ROCK/サーティー・ロック』の主演アレックは、ハイレベルを維持して視聴者および業界人からもリスペクトされる芸達者ぶりを発揮してきた。

そのアレックが、古巣のNBCで縁の深い『サタデー・ナイト・ライブ』のパロディを演じる。無表情でシニカルでウィットに富んだ、非常にスマートで洗練されたジョークを連発するアレックの芸風は、何より地元のニューヨーカー好みでもあるだろう。

洗練されたジョークを連発するアレック・ボールドウィン(右)
Film (c) 2006/2007 Universal Studios. All Rights Reserved.
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