「孫子の兵法」を仕事で応用する超基本ポイント

今さら聞けない基本知識を徹底的に解説

強大なライバルとうまく差別化して成功したのが、ハンバーガーチェーンのモスフードサービスの創業者、櫻田慧氏です。

櫻田さんは日本大学経済学部を卒業後、証券会社に就職します。しかし、社内は巨大学閥が勢力を利かせているような状況で、その学閥外の櫻田さんは報われない待遇にヤル気を喪失していきます。

「それなら、いっそ違う道を歩もう!」と起業の決意を固めます。

そこで目をつけたのがハンバーガーチェーン。たまたま日本でマクドナルドの第1号店がオープンするというニュースと、櫻田さん自身がロサンゼルスに駐在していた経験から、本場のハンバーガーは日本でも受け入れられるという確信があったからです。

しかし、資金集め、そしてハンバーガーづくりの研究に没頭し、いよいよ第1号店をオープンしようとしたとき、すでにライバルのマクドナルドは「巨大化」していました。資金力や知名度ではとてもかないません。

自己資金に加え友人たちから借金をして集めた資金も、第1号店オープンまでにはかなり目減りしています。マクドナルドの第1号店が銀座の三越だったのに対し、モスバーガー第1号店は東京・板橋の東武東上線成増駅前の空き地です。強大なライバルにはとても太刀打ちできそうにありません。

強敵と同じ土俵で戦わない

そこで櫻田さんがとった戦略は、徹底した差別化戦略です。まずライバルをしっかり観察・研究します。

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マクドナルドが大量生産、スピード重視、低価格を売り物にしているなら、自らは「1つのハンバーガーをつくるのに時間がかかっても、味にこだわった高級品で勝負する」ことにしたのです。

マクドナルドが駅前の利便性のいい場所に出店して大量のお客様を呼び寄せているなら、多少不便な場所でも、わざわざモスバーガーを食べたいという顧客をターゲットにしました。

調理に時間がかかり、品質にもこだわったため商品の価格も高めになります。しかし、味にこだわった結果、多くのファンをゲットし、国内で業界2位の地位まで上りつめ、東証一部上場を果たします。つまり、相手を徹底的に研究し、その戦略を読み取り、ライバルにはない自分だけの武器をつくり上げ、成功していったのです。

ここでは非常にわかりやすい一例を挙げさせていただきました。「孫子の兵法」が戦争のみならず、ビジネスや現場、恋愛、スポーツなどあらゆる競争の局面で応用できるのです。

日本社会において、ますます生き残り競争が激しくなることが予想されます。「相手を打ち負かす」のではなく、「負けない強い自分」「生き残る体力と知恵」を身に付けることが求められるでしょう。いまこそ、『孫子』を再発見できるチャンスです。

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