ハイブリッドワーカーは2011年から始めた。
アルバイトは、チラシ製作の会社で働いた。スーパーマーケット、学習塾、電気屋などのチラシを製作した。
「チラシ製作は、夜勤の仕事がたくさんありました。時給1600~2000円くらいでしたから、1日9時間で週4日働けば食べられました。またフリーのデザイナーのような仕事もしました。知人から依頼を受けて名刺を作ったりしました」
フリーの活動を続けていくと、世の中の空想地図への関心は徐々に高まっていた。
テレビ出演によって知名度が上がり…
2013年にはトークライブハウス「東京カルチャーカルチャー」でイベントを開催したり、「タモリ倶楽部」に出演した。
そして11月には『みんなの空想地図』(白水社)が発売された。
「イベントも本もテレビ出演も、提案があったので『ハイ』と答えていただけです。気がついたら、空想地図が面白がられるフックになっていましたね」
テレビ出演によって裾野の知名度が上がり、本の発売によりコアなファンが増えた。
最初の頃の収入は「自営業2:アルバイト8」の割合だったが、いつしか逆転して「自営業8:アルバイト2」の割合になった。
「それからは、さまざまな場所からバラバラの仕事が来るようになりましたね。
『講演会で話してくれ』と言われたらしゃべったし、『図書館でワークショップをしてくれ』と言われたらやりました。1万~3万円の小さい仕事が月5件くらい来るようになって、なんとか食えるようになりました」
架空の地図を作ってほしいという依頼もあった。テレビドラマの中で使用する地図だったり、小説や漫画の舞台の地図だったりした。年収の10%くらいは、架空の地図の製作で稼ぐことができた。
東京都現代美術館で開催された『ひろがる地図』展に参加して中村市の地図を展示した。
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