(第17回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第四話『自己表現』

(第17回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第四話『自己表現』

菊地信一

エントリーシートの基本はわかりやすさ
読んでもらうことを念頭に置く

 エントリーシートの作成については、学生間に大いなる誤解があるようだ。つまり、「上手な文章を書く必要がある」といった勘違いである。流行作家になる資質があるかどうかを見極める書類ではない。上手な文章を書く必要などあろうはずもない。
 ところが、各就職支援講座で出会う学生諸君は口々に「添削をしていただけますか」との問いを発する。何か変だと思わないか?おそらく、みなさんの脳裏を"書類選考で通過するための処方箋"があるとよぎるのだろう。残念ながら、そのような便利なものは存在しない。ましてや「合格するためのエントリーシート文例集」なるマニュアル本などを頼ろうものなら、一気に前途は暗くなる。なぜか?答えは簡単だ。エントリーシートに書いたことはすべて面接で尋ねられる可能性があるからだ。マニュアル本から書き写した文章で、書類選考を通過したとしても、その後の面接では鋭いツッコミを受けることになる。自分ではない架空の自分を書き連ねても、まったく意味はないことが理解できただろう。自分自身で考えたことを記すのだ。

 それでは"わかりやすい"文章にするためにはどうしたら良いか。以下にあげる項目をチェックしてほしい。原点に立ち返ろう。
(1)オウム返しの表現はしない。
 エントリーシートの質問項目の文をそのまま使用するのはやめよう。「あなたが大学生活で力を注いだことは何か?」という質問に「私が大学生活で力を注いだことは…」と書いていくことだ。思い当たる節があるのではないだろうか。
(2)最初に結論を書く!
 (1)とも関連するが、質問項目にはすぐに答えることが必要だ。エントリーシートは論作文と同じではない。最初に結論を書き、後から説明する書き方に慣れよう。終わりに結論を書かないように。なお、日頃から新聞を読み慣れていること、いつしか見出しの付け方が上手になってくる。普段の努力が重要だ。『千里の道も一歩から』というように。
(3)ワンセンテンスを短めに!
 ひとつのセンテンスの長いものほど、読みにくさが増す。書いている本人は出来るだけ詳しく、などと思っているかもしれないが、逆効果だ。センテンスの目安字数は20字~30字前後。センテンスとセンテンスを接続詞で結ぶようにしてみよう。わかりにくさの主たる原因となる項目だ。要チェック!!
(4)主語-述語の関係をはっきりと。
 美しい文章を企業が求めているわけではない。極端な話だが、形容詞などなくても文意は通じる。自分で読み直してみたら、主語-述語の文になっていることが確認できるはず。これも基本の事項である。
(5)文末は統一すること。
 ひとつの課題に対する文章で、文末が「です、ます調」と「だ、である調」が混同していることが多い。どちらかに統一しよう。もちろん、すべての課題(一社ごとの)の文章において統一しなければならない。
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